07-Web2.0時代のWebマーケティング

2007/12/28

Web2.0時代のWebマーケティング<目次>

■「Web2.0時代のWebマーケティング」(2006年10月10日連載開始)

第1回・Web2.0とは何か
第2回・Web2.0の主たる構成要素
第3回・Web2.0的企業の共通点
第4回・個人が情報発信の主役に
第5回・ブログ
第6回・トラックバックとRSS
第7回・RSSリーダ
第8回・ブログを自社サイトで運用する方法
第9回・ポッドキャスティング
第10回・SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)
第11回・知識共有サイト(Q&Aサイト)
第12回・Wiki(ウィキ)
第13回・ソーシャルブックマーク
第14回・ユーザーレビューサイト
第15回・ネットラジオ
第16回・ビデオ共有サイト
第17回・サーチエンジン最適化
第18回・サーチエンジンの順位が決まる要素
第19回・サーチエンジンマーケティング
第20回・CGM分析
第21回・クチコミマーケティング
第22回・ロングテール
第23回・CMSツール
第24回・アクセスログ分析
第25回・拡大するインターネット広告市場
第26回・主流になりつつある成果報酬型広告
第27回・リスティング広告
第28回・ブログ広告
第29回・RSS広告・ポッドキャスティング広告
第30回・コンテンツ連動型広告
第31回・行動ターゲティングと文脈ターゲティング
第32回・アフィリエイト
第33回・インターネットCM
第34回・進化する広告の効果測定基準
第35回・インターネット広告市場の新しい動き
第36回・ショッピング専用サーチエンジン
第37回・高度化するパーソナライズ
第38回・RSSを活用した情報配信
第39回・ドロップシッピングは新しい販路になるか
第40回・不正アクセスからサーバを守るためのセキュリティ
第41回・「Web2.0的サービス」の特徴は時間消費型サービス
第42回・携帯電話向けサーチエンジンが生み出すビジネスチャンス
第43回・巧妙化するフィッシング詐欺
第44回・Web2.0を支えるテクノロジー
第45回・アメリカで導入進むメール送信者認証技術
第46回・YouTubeがインビデオ広告を採用した狙い
第47回・位置情報サービスの仕組みと可能性
第48回・Web2.0的サービスを次々リリースするGoogleの狙い
第49回・はてなが提供するユニークなサービス
第50回・Web2.0を活かしたWebマーケティングとは

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2007/10/01

第50回・Web2.0を活かしたWebマーケティングとは

Web2.0という言葉は、日本でもすっかり定着した感がありますが、ビジネス活用はこれからが本番です。Web2.0は「Webの世界はこのように変化している」というトレンドや動きをまとめた概念であり、Web2.0の構成要素を見ていくと、企業側の変化よりも、むしろ消費者側の考え方や行動の変化が大きく影響していることに気づきます。その一つとして、すべての消費者が何らかの形で情報発信者となっていく行動スタイルをあげることができると思います。

では、変化しつつつある消費者の行動スタイルに対して、企業はどのようなマーケティング手法を採用するのが効果的なのでしょうか?そのヒントが、論文「What is Web2.0」にあります。その中でTim O'Reilly氏は「Web2.0時代には、ユーザー貢献がもたらすネットワーク効果が市場優位を獲得する鍵となる」と書いています。また、「宣伝を広告だけに依存しているようなサイトまたは製品は、Web2.0的ではない」とも書いています。これはインターネット広告の効果を否定しているのではなく、クチコミなど消費者の購買活動に大きな影響を与えるメディアを活用して宣伝効果を最大化することが、Web2.0時代に求められているWebマーケティングであるという意味です。

ユーザー参加型のマーケティングが効果的とはいえ、単にブログやSNSなどのコミュニティを開設するだけでは十分とはいえません。Web2.0的と表現されるビジネスモデルでは、参加者が増えるほど充実していく「集合知」を共有することで参加者にメリットを還元している例が数多く見られます。参加者が前向きに関与すればするほど、得られるメリットが増えるのでさらに利用時間が増えていく、そのような仕組みを構築できれば、理想的なWebマーケティングに近づいたと言えるのではないでしょうか。

※長い間ご購読ありがとうございました。次回からは新シリーズがスタートします。お楽しみに。

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 ◎初出:2007年10月1日
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2007/09/25

第49回・はてなが提供するユニークなサービス

はてなは、2001年7月に知識共有サイトの「人力検索はてな」を開始して以来、Web更新チェックの「はてなアンテナ」、ブログの「はてなダイアリー」、ソーシャル・ブックマークの「はてなブックマーク」など、16種類の自社開発のサービスを提供しています。「技術的に面白いもの、他社では提供していないものを提供する」という理念で新しいサービスを開発に力を入れていて、日本を代表する「Web2.0的」企業と評価されています。

「はてなダイアリー」は、書いた文章に含まれるキーワードに自動的にリンクが設定されて、キーワードによってブログがつながる仕組みを備えています。キーワード情報はRSSでも提供されていて、2007年8月には日本語入力システム「ATOK」と連動して、ダイアリーのキーワードをATOKの変換候補として表示したり、意味を参照できたりするツールが発表されました。ブログに書かれた文章が「集合知」として実用化された好例です。

「はてなブックマーク」は、日本ではよく使われているソーシャル・ブックマークの一つです。一定数以上の人がブックマークに登録したページは「注目エントリー」として表示され、その直後ははてなブックマーク経由のアクセス数が急増するという効果があります。ソーシャル・ブックマーク経由のアクセスは、全体から見ると割合はまだ低いかもしれませんが、その影響力は徐々に大きくなってきていて、Webマスターからも注目されています。

はてなは収入源にも特徴が見られます。一番ウエイトの大きいのは広告料収入ですが、人力検索はてななどで質問者が費用を負担する有料制を導入していて、質問者が支払ったポイントの一部が本部の手数料となります。また、「bk1はてな」や「TSUTAYA online はてな」として、ECサイトに専門の知識共有サイト機能を提供しています。ECサイトを運営する企業にとっては、問い合わせ窓口の省力化に加えてクチコミ効果も期待でき、お互いの特徴を活かしたコラボレーションといえます。

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 ◎初出:2007年9月25日
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2007/09/19

第48回・Web2.0的サービスを次々リリースするGoogleの狙い

Googleは1998年にサーチエンジンを開始して以来、広告料を主な収入源にしています。決算書を見ると、キーワード連動広告「アドワーズ」と、主に個人のWebサイトやブログに表示されるコンテンツ連動のテキスト広告「アドセンス」の割合がほぼ半々になっています。今では、先進的なWeb2.0的サービスを提供する企業というイメージがありますが、そのきっかけになったのが2004年に開始したGoogleマップとGoogle Earthでした。

Googleマップは、Ajax(第44回・Web2.0を支えるテクノロジーを参照)を本格的に採用しているのが特徴です。Ajaxでは、あらかじめデータをXML形式で取得しておいて、その後の操作はパソコン上だけで行うため、快適に地図の画面を動かせるいうメリットがあります。この操作性は「リッチなユーザー体験」と表現され、Web2.0の要素の一つにもあげられています。

Googleの戦略として特筆すべき点は、積極的にWebAPIの形で機能を無料開放してきたことです。たとえば、GoogleマップのWebAPIを使えば、自社サイトで不動産の物件情報をGoogleマップの地図上に表示することができます。このように複数のサービスを組み合わせて提供する「マッシュアップ」という手法がすでに多くのサイトで採用されています。マッシュアップの例としては、Googleマップなど合計21のWebAPIを組み合わせて作られた「MashMaxセールス・ガジェッツ」などが参考になるでしょう。

一方、アクセスログ分析のGoogle Analyticsなど、サイト管理者向けサービスの提供にも力を入れています。Googleは、Webマーケティングを行う企業がGoogleと契約することで、必要なサービスをすべて利用できるような関係を目指しているように思われます。また、将来的にはネットに載っていない情報までも検索の対象に含めるような壮大な構想を持っているといわれ、今後Googleがどのような新しいビジネスモデルを開発していくか、大いに注目されます。

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 ◎初出:2007年9月18日
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2007/09/10

第47回・位置情報サービスの仕組みと可能性

GPSは、人工衛星から送られてくる電波を受信して、地球上のどの位置にいるかを表示してくれるシステムです。2万キロの上空には12時間で地球を周回しているおよそ30のGPS専用人工衛星があり、1.2/1.5GHz帯の電波でデータを地上に送信しています。複数の衛星から送られてくるデータを組み合わせることで緯度、経度、高度などを数十メートルの精度で知ることができる仕組みで、カーナビや携帯電話などすでに多くの製品に応用されています。

調査会社のStrategy Analyticsのレポートによると、GPS機能を搭載した製品は2010年には世界で8800万台に成長すると見込まれています。日本では、KDDIがGPS搭載携帯電話を早くから発売していて、GPS機能を搭載した携帯電話は2007年3月時点で2000万台を突破しました。総務省の答申によって、第3世代(3G)携帯電話にはGPS機能が標準搭載されることになっていますので、今後GPS機能が使える携帯電話の台数は急増すると見込まれています。

もっとも普及している携帯電話向けGPSサービスは、公共交通機関、車、徒歩などすべての移動手段について最適な経路を検索できるトータルナビゲーションサービス「NAVITIME」で、有料会員がおよそ50万人に達しています。自分がいる場所に近い施設や店舗の情報を検索できるのは、GPS機能が搭載された携帯電話の強みです。利用者の位置をピンポイントで認識して、タイムリーな情報を提供するサービスが普及していくでしょう。

現時点でGPSサービス利用率は、機能搭載機種を持っている人の10%以下にとどまっていますが、GPS機能が身近に感じられるようなサービスが2007年4月1日にスタートしました。緊急通報時に位置情報を自動的に通知するシステムで、警察庁や海上保安庁、消防庁が「携帯電話からの緊急通報」に対して、的確に現場へ急行できるようになりました。GPSの便利さが広く認識され、GPSビジネスが大きく拡大するきっかけになるかもしれません。

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 ◎初出:2007年9月10日
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2007/09/03

第46回・YouTubeがインビデオ広告を採用した狙い

いよいよYouTubeが本格的にビデオ広告の配信を開始しました。Googleは2006年10月にYouTubeを買収して以来、どのビデオ広告のフォーマットを採用するか模索を続けてきました。結局採用されたのは、ビデオ再生開始からおよそ15秒後に、画面の下部20%くらいのスペースに半透過の広告が表示され、視聴者が広告部分をクリックすると一時停止して広告映像が流れる「インビデオ広告」と呼ばれる形式です。クリックしなければ表示は10秒ほどで消え、ビデオ広告を見なくてもいいようになっています。

ビデオ広告のフォーマットとしては、ビデオ再生開始前に広告が先に流れる「プリロール広告」が多くのサイトで採用されています。プリロール広告は、視聴者全員に対してビデオ広告を放映できるメリットがある反面、広告の途中で視聴そのものをやめてしまう率が高く、多くのビデオコンテンツにプリロール広告を挿入すると、視聴者のサイト離れを招く可能性があるのが弱点です。

YouTubeの事前のテストマーケティングでも、プリロール広告は7割以上の人が途中で視聴を中断したという結果が出たため、ビデオ広告を見るかどうかを視聴者が選択できるインビデオ広告の採用を決めたようです。ちなみにテストでは、インビデオ広告は標準的なWebのディスプレイ広告の5倍から10倍のクリック率があり、ビデオ広告再生を選んだ人の75%が最後までビデオ広告を見たという結果が出ています。一種のオプトインですので、ビデオ広告を最後まで見た人のスポンサーに対する印象は悪くないと推測されます。

当初インビデオ広告は、コンテンツパートナーが提供するビデオのみに挿入され、パートナーには広告料収入の一部が還元されます。このあたりの仕組みは、サーチエンジンで採用されているアドセンスと似ています。YouTubeのインビデオ広告の効果をスポンサーがどう評価するか注目されます。なお、インビデオ広告が挿入されたビデオは、YouTube日本語版サイトからも視聴できますが、コンテンツパートナーに日本企業はまだ少ないため、日本語のビデオでは広告を見る機会は少ないかもしれません。

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 ◎初出:2007年9月3日
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2007/08/27

第45回・アメリカで導入進むメール送信者認証技術

スパムやフィッシング詐欺メールでは、送信者アドレスを偽装して、いかにも有名企業から送られてきたメールのように見せかけるのが常套手段です。そこで、企業は自衛手段として、電子メールの送信元のドメインを認証する技術を導入して、正当なメールサーバから送信されたことを受信者に確認してもらう動きが広がってきています。

メール送信者認証技術として、現時点で広く導入されているのは、MicrosoftのCaller ID for E-mailとSPFという2つの技術を組み合わせたSender IDです。Sender IDは、送信元のSMTPサーバのIPアドレスを送信元のドメインが承認しているかどうかを確認することで、メールを送信しているサーバを認証する仕組みです。送信側は、DNSに自社が使用するドメインのメールサーバ情報を登録しておくだけなので、メールサーバへの負荷も小さく実装しやすいというメリットがあります。

最近導入事例が増えてきているのが、電子署名技術を導入したDomainKeysというメール送信者認証技術です。DomainKeysは、Yahoo!とsendmail社が開発した認証技術で、送信元のSMTPサーバによって付加される電子署名で、ヘッダ情報や本文が改竄されていないことを認証する仕組みです。DomainKeysの特徴は、電子署名を使っているため、より確実性の高い認証ができることと、転送されても署名によって送信者が認証できることです。ただし、Sender IDと比較すると、サーバにかかる負荷が大きく、実装にもコストがかかるのが弱点でしょうか。

これらのメール送信者認証技術は、複数のものを組み合わせることもでき、たとえば、相手がSender IDにのみ対応している場合は、Sender IDによる認証を行い、両方に対応している場合は、両方で認証することが可能です。アメリカでの調査によると、Fortune 100の大企業では、2006年に約75%がSender IDを導入し、さらにその45%がDomainKeysを導入していることが判明しています。日本でも、今後メール送信者認証技術導入の動きが広がるでしょう。

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 ◎初出:2007年8月27日
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2007/08/20

第44回・Web2.0を支えるテクノロジー

Web2.0用に新たに開発されたテクノロジーというものは、特にありません。比較的前から実用化されていた規格や技術が、Web2.0的サービスを効率的に実現するテクノロジーとして脚光を浴びるようになっただけです。「What is Web2.0」の中でRich User Experiencesを実現する技術として取り上げられたAjaxは、Google Maps、Gmail、Google FinanceなどGoogleの新しいサービスに次々採用されて、一気に知名度が高まりました。Google Mapsで初めてAjaxを使ったWebアプリケーションを体験した、という人も多いのではないでしょうか。

Ajaxは、Asynchronous JavaScript+XMLの頭文字を組み合わせたもので、ベースになっているのはJavaScriptとXMLです。Ajaxという言葉も、1998年頃にはすでに存在していました。ただ、当時はWebアプリケーションを実装するためのハードウェア的な制限もあり、言葉としても定着しませんでした。最近になってAjaxを実装しやすい環境が整ったことで、Ajaxを採用するサイトが増えてきています。

Web2.0的サービスとして一番身近なのはブログでしょう。ブログに関連する技術としてRSSがあり、そのRSSを仕組みを使ってWebサイトやブログの更新情報を配信したり、ポッドキャスティングのような音声、映像ファイルを配信したりすることができます。このRSSも実は、Webページの見出しや要約などのメタデータを構造化して記述するXMLベースのフォーマットなのです。

Web2.0で中心的な技術といわれるAjaxもRSSも、ベースになっているのはXMLという点で共通しています。タグによってデータの項目名も設定できるため、電子商取引の文書フォーマットとしても広く普及しています。従来、ブラウザで閲覧するWebページは、テキストベースのHTMLが中心でしたが、タグでデータの意味を設定されたXMLベースに置き換わることで、提供できるサービスが大きく広がりました。XMLの活用度が高さが、Web2.0の特徴の一つといえるでしょう。

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 ◎初出:2007年8月20日
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2007/08/06

第43回・巧妙化するフィッシング詐欺

フィッシング詐欺の被害が依然として増えています。先日も、実在する日本の銀行名を騙った英文メールが大量に配信されるという事件がありました。フィッシング詐欺の典型的なパターンは、金融機関などを騙った偽のメールが届き、偽装されたサイトに誘導した上で、個人情報や暗証番号、クレジットカード番号などを盗み取るものです。

最近では、手口がますます巧妙化しているので注意が必要です。クロスサイト・スクリプティング(XSS)の脆弱性を悪用して、いったん本物のサイトが表示された後に、偽サイトにリダイレクトする、という手口も報告されています。また、偽サイトなのに、正式なSSL証明書を持っているサイトもあったり、従来の常識では安全と判断できるサイトであっても、安心はできなくなってきています。

フィッシング詐欺に勝手に名前を使われた企業は「被害者」です。しかし、被害者だからといって傍観しているわけにはいきません。脆弱性をつかれて本物のサイトが悪用されたりすると、セキュリティが甘い企業だという非難を免れません。サイトを運営する企業としては、フィッシング詐欺の最新手口に関する情報を常に収集して、自社サイトが悪用されない対策を講じることが求められるでしょう。

フィッシング詐欺メールは不特定多数へ無作為に送られますが、顧客がたまたまメールを受け取り、それがフィッシング詐欺であることに気づくと、「顧客リストが流出しているのではないか」と疑いを持つ人もでてきます。自社名を使ったフィッシング詐欺メールが送られているという事実を把握したら、すぐにサイトで顧客に注意を促すとともに、個人情報流出の事実はないことを発表するなどの対応をすべきでしょう。実際の被害が出ないうちに、顧客に対して地道な啓蒙活動を行うことも、顧客の利益を守るという意味で大切なことだと思います。

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 ◎初出:2007年8月6日
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2007/07/30

第42回・携帯電話向けサーチエンジンが生み出すビジネスチャンス

携帯電話向けのインターネット接続サービスは、メニューから簡単な操作でアクセスできる公式サイトと、URLを入力することでアクセスできる、いわゆる「勝手サイト」の2種類があります。NTTドコモのi-mode向けの勝手サイトは構築しやすいこともあり、i-modeが普及した当初からかなりの数の勝手サイトが存在していましたが、2003年頃にはすでに公式サイトよりも勝手サイトのほうがページビューが多くなり、現在では7対3の割合で勝手サイトのページビューの比率が大きくなっています。

2006年後半から、各キャリアが検索機能を強化する動きに出ています。KDDIが2006年7月からEZweb上でGoogleの検索エンジンを利用したサービスを開始したのに続き、NTTドコモも、gooなど9社と提携して2006年10月から検索サービスを強化しました。各キャリアが検索機能を強化するということは、「勝手サイトを検索できる機能が欲しい」というニーズに裏付けられているといえます。

フルブラウザの搭載など携帯電話の機能向上や、本格的な携帯電話向けのサーチエンジンサービスの開始によって、これからは一気に勝手サイトへのアクセスが増える可能性があります。その結果として、勝手サイトで商品を購入するモバイルコマースに大きなビジネスチャンスが生まれると予想されます。総務省が先日公表した調査結果によると、2006年のモバイルコマース市場は前年比38%増の5,624億円と急成長しています。

一方で、Googleをはじめ、パソコン向けにサーチエンジンを提供してきた企業がモバイル市場に力を入れる理由は、やはり広告市場の開拓です。電通が発表した2006年のモバイル広告市場規模は、前年比35%増の390億円となりました。2007年以降パケット定額制がさらに普及することが予想されますので、今後数年でモバイル広告の市場はさらに大きく拡大するのは確実でしょう。

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 ◎初出:2007年7月30日
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