インターネット関連市場の最新予測・2016年版

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「インターネット関連市場の最新予測・2016年版」第1回・インターネット広告市場

今回より「インターネット関連市場の最新予測・2016年版」(全10回)の連載を開始いたします。電子商取引やインターネット広告など、Webマーケティングに関係の深い市場を毎回1つ取り上げます。2015年の見込みと共に、調査機関などから公表されている2016年以降の市場予測を整理して、今後の成長率や最新動向を紹介していきます。
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電通が2016年2月に発表した「2015年日本の広告費」によると、広告媒体費と広告制作費を合わせた2015年のインターネット広告費は前年比10.2%増の1兆1594億円となり、前年に続けて2桁成長を達成しました。内訳は、広告媒体費が9194億円(同11.5%増)、広告制作費が2400億円(同5.5%増)となっています。野村総合研究所が2015年12月に発表した市場予想によると、2015年の市場規模はPC向けと携帯向けを合わせて9373億円となる見込みです。この数字は、「日本の広告費」の広告媒体費に相当します。2016年には1兆347億円と1兆円を突破し、2021年には1兆2893億円まで拡大すると予測しています。

インターネット広告市場を牽引しているのは、スマホ向けをメインとしたモバイル広告です。野村総合研究所の2015年予測(9373億円)の内訳は、PC向けが5571億円、モバイル向けが3802億円で、市場全体のモバイル広告比率は40.6%ですが、2020年にはモバイル広告比率が50.4%とPCを初めて上回る見込みです。スマホ向け広告の形態としては、SNSやニュースアプリなどでコンテンツとコンテンツの間に表示するインフィード広告の市場が急拡大しています。サイバーエージェントが公表した調査結果によると、2015年のインフィード広告市場規模は前年比約2倍の768億円となり、2020年には2015年の3倍強となる2478億円に拡大するとみられています。

世界市場でもモバイル広告の急成長が目立ちます。eMarketerによると、2015年の世界モバイル広告市場規模は前年比70.1%増の720億6000万ドル(約7兆7800億円)に拡大しました。インターネット広告全体に占める比率は42.3%にあたります。モバイル広告市場は今後も高い成長率を維持して、2016年に1050億ドル、2019年には1988億ドルに達すると予測されています。2019年におけるモバイル広告比率は70.2%と7割を超えます。地域別シェアでは、2015年は北米が43.8%とアジア太平洋(35.3%)をリードしていますが、2018年にはシェアが逆転して、2019年にはアジア太平洋が41.8%、北米が34.7%と差が広がるとしています。

eMarketerが発表した最新の調査結果によると、アメリカの2016年インターネット広告市場は前年比15.4%増の688億2000万ドル(約7兆4300億円)となる見込みです。688億2000万ドルのうち、63.4%にあたる436億ドル(約4兆7100億円)をモバイル広告が占めます。2016年のテレビ広告市場は706億ドル(約7兆6200億円)と若干インターネット広告を上回っていますが、2017年にインターネット広告がテレビ広告を逆転するのは確実です。PwCが2015年6月に公表した年次調査書でも、2017年には世界のインターネット広告市場の規模がテレビ広告を初めて上回ると分析しており、2017年はインターネット広告にとって大きな節目の年になるでしょう。

第1回・インターネット広告市場
2015年見込み 2016年以降の予測 ソース(発表時期)
日本(広告媒体費) 9373億円 2016年に1兆347億円
2021年に1兆2893億円
野村総合研究所
(2015年12月)
日本(モバイル広告) 3802億円 2016年に4661億円
2021年に6646億円
野村総合研究所
(2015年12月)
世界(モバイル広告) 720億6000万ドル
(約7兆7800億円)
2016年に1050億ドル
2019年に1988億ドル
eMarketer
(2015年9月)
アメリカ 596億1000万ドル
(約6兆4400億円)
2016年に688億2000万ドル
2020年に1052億ドル
eMarketer
(2016年3月)
中国 310億9000万ドル
(約3兆3600億円)
2016年に404億2000万ドル
2020年に835億9000万ドル
eMarketer
(2016年3月)

(本記事では、1ドル=108円のレートで換算しています。)

アメリカに次いで大きな市場が中国です。2016年の市場規模は404億2000万ドル(約4兆3700億円)とアメリカにまだ大きな差をつけられていますが、モバイル広告が市場を牽引して、2020年の市場規模は835億9000万ドル(約9兆300億円)にまで拡大して、アメリカの市場規模(2020年に1052億ドル)に急接近するとみられています。2016年におけるモバイル広告の比率は67.6%と、アメリカよりも高い数字になっています。中国ではすでに2014年の段階でインターネット広告がテレビ広告を上回っていて、2020年にはインターネット広告がテレビ広告の約4.4倍になるほど差が大きく拡大する見込みです。

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◎初出:2016年4月11日
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