インターネット業界の最新市場予測・2013年版

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「インターネット業界の最新市場予測・2013年版」第10回・デジタルサイネージ市場

デジタルサイネージとは、屋外や店頭、交通機関などに設置されるディスプレイを使った表示機器のことです。一般的には、薄型ディスプレイ使った表示機器が「狭義のデジタルサイネージ」とされています。アメリカでは、看板など屋外の広告媒体をOOH(Out-of-Home)と表現しますが、デジタルサイネージは頭にDigitalをつけてDOOHを表記されることが多いようです。野村総合研究所は、デジタルサイネージ市場を、ハードウェア(ディスプレイ、セットトップボックス)関連の費用、ソフトウェアの導入および運用費、コンテンツ制作費、広告売上の合計金額と定義しています。

野村総合研究所は、2012年の国内デジタルサイネージ市場規模を878億円と推計しています。一方、富士キメラ総研が2013年5月に公表した「デジタルサイネージ市場総調査2013」によると、2012年の国内市場規模は前年比11.1%増の822億円となっています。その内訳は、システム関連費が471億円、コンテンツ制作費が138億円、広告収入が214億円となってます。2020年の予測では、システム関連費が590億円(2012年比25.3%増)、コンテンツ制作費が330億円(同2.4倍)、広告収入が1600億円(同7.5倍)と、広告収入がデジタルサイネージ市場を牽引すると分析しています。

市場調査会社PQ Mediaが公表した最新のレポートによると、2012年の世界DOOH市場規模は前年比11%増の79億ドル(約7900億円)に達しています。2013年には91億6000万ドル(約9160億円)に拡大すると予測しています。2012年の国別市場規模では、アメリカが21億7000万ドル(約2170億円)と最大で、以下は中国の17億2000万ドル(約1720億円)、日本の7億8900万ドル(約790億円)となっています。市場の定義が日本と若干異なっている可能性がありますが、日本の2012年の市場規模を野村総合研究所や富士キメラ総研の数字と比較すると、ほぼ同じ水準になっています。

2012年1年間の国別成長率では、ロシアの26.9%が首位で、以下イギリス(25.7%)、インド(20.1%)の順になっています。イギリスの伸びが高いのは、ロンドンオリンピックとエリザベス女王即位60周年イベントが貢献したためと思われます。日本は現在、世界第3位の市場となっていますが、2007年に設立された業界団体「デジタルサイネージコンソーシアム」は、2015年に国内のデジタルサイネージ市場を1兆円規模の産業に育て、世界一のサイネージ大国にするという目標を掲げています。なお、デジタルサイネージコンソーシアムは、Webサイトで「デジタルサイネージ白書2013」無料版を公開しています。

第10回・デジタルサイネージ市場
2012年実績 2013年以降の予測 ソース(発表時期)
日本 878億円 2017年に1485億円 野村総合研究所
(2012年11月)
日本
(システム)
471億円 2020年に590億円 富士キメラ総研
(2013年5月)
日本
(コンテンツ)
138億円 2020年に330億円 富士キメラ総研
(2013年5月)
日本
(広告収入)
214億円 2020年に1600億円 富士キメラ総研
(2013年5月)
世界 79億ドル
(約7900億円)
2013年に91.6億ドル
(約9160億円)
PQ Media
(2013年5月)
アメリカ 21.7億ドル
(約2170億円)
2013年に28.9億ドル
(約2890億円)
PQ Media
(2013年5月)

市場の拡大に伴い、国内でもデジタルサイネージ事業に注力する企業が増えています。凸版印刷は、デジタルサイネージの運用や効果測定を提供するソリューション「ReView」の販売を開始しました。2015年には関連受注を含め、300億円の売上を目指すとしています。一方、O2Oにも力を入れている大日本印刷は、2016年度のデジタルサイネージ事業の売上高目標を100億円に上方修正しました。広告分野では、アドネットワークを運営するマイクロアドが、顔認識カメラを用いたターゲティング広告配信技術を開発し、今後ネット広告とデジタルサイネージ広告の連動が実用化される見込みです。

※連載「インターネット業界の最新市場予測・2013年版」は、今回で終了となります。7月からは新連載がスタートいたしますので、ご期待ください。

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◎初出:2013年6月24日
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