最新Webビジネス-国内編

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第11回・JMTY(ジモティー)

「JMTY(ジモティー)」は、地域や目的によって分類された情報や告知を無料で掲載できるコミュニティーサイトです。この種の短い告知は「クラシファイド広告」と呼ばれるため、ジモティーのようなサイトはクラシファイドサイトとも表現されます。2011年4月に先行プレビュー版がオープンした後、現在では月間20万人以上が訪問するサイトに成長しました。簡単な会員登録を行えば、誰でも地域に密着した告知を気軽に掲載できるのが最大の特徴です。2012年6月には、KDDIや三菱UFJキャピタルなどに対して約1億5000万円の第三者割当増資を実施して注目を集めました。

ジモティーのビジネスモデルは非常にシンプルです。メールアドレスを登録して会員になると、「売ります・あげます」をはじめ、「イベント参加者募集」 、「メンバー募集」、「サービス」などのカテゴリ別に情報や告知を投稿できます。掲載料や成約手数料などは一切かかりません。その代わり、告知を見て応募した人との取引や交流には関知せず、仮にトラブルが発生しても当事者間で解決するルールになっています。地域別、目的別に情報が整理されて掲載されるため、「売ります・あげます」カテゴリの告知では成約率約60%と非常に高い数字を誇っています。

この種のクラシファイド広告は、日本では地域密着型のフリーペーパーなどではよく見かけますが、ネット上のクラシファイドサイトとしては、過去にほとんど成功例がありません。一方、アメリカではインターネット登場以前からクラシファイド広告が定着していたこともあり、1995年にサービスを開始したCraigslistのように広く知られたクラシファイドサイトが存在します。世界最大級のオークションサイトeBayの関連会社が運営するkijijiは、25ヶ国・地域で多国語展開しているクラシファイドサイトで、2005年のサービス開始当初から日本語版サイトも存在しています。

ジモティーのサイトでは、新しいテクノロジーが採用されているわけではなく、ソーシャルな要素もほとんどないことから、新サービスとしては地味なものに映るかもしれません。しかし、ソーシャルサービスが花盛りの今、ジモティーのようなシンプルな掲示板的サービスは、むしろ新鮮なものとして受け入れられる可能性があります。ジモティーは、2011年11月に大きなリニューアルを実施し、メインの投稿ジャンルを「売ります・あげます」に変更しました。その施策が奏功して月間ユニークユーザ数はリニューアル前の約7倍にあたる約20万人まで増加しました。

第11回・JMTY(ジモティー)
サイト名 JMTY(ジモティー)
URL http://jmty.jp/
運営会社 株式会社ジモティー(東京都渋谷区)
事業内容 地域や目的によって分類された告知(クラシファイド広告)を無料で掲載できるコミュニティーサイト
沿革 2011年4月に先行プレビュー版オープン、2011年11月に全面リニューアル、2012年6月には約1.5億円の第三者割当増資を実施。
特徴 簡単な会員登録を行えば、「売ります・あげます」をはじめ、「イベント参加者募集」 、「メンバー募集」、「サービス」などのカテゴリ別に情報や告知を投稿できる。「売ります・あげます」カテゴリの告知では約60%という高い成約率を誇る。

「あげます」というジャンルに注力するなど、独自性を打ち出すことで投稿数は500万件を突破し、知名度は徐々に高まりつつあります。しかしながら、現時点ではすべてのサービスを無料で提供しているため、収益源を確立することがジモティーの最大の課題といえます。運営する株式会社ジモティーでは、1年以内に月間ユニークユーザ数を100万人まで拡大させる目標を掲げています。今後利用者拡大に伴い、優先的に投稿を表示させる有料サービスなどの導入や、第三者割当増資に応じたKDDIとの共同事業などマネタイズ手段を検討するものと思われます。

※連載「最新Webビジネス-国内編」は、今回で終了となります。次回からは新連載がスタートいたしますので、ご期待ください。

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◎初出:2012年6月25日
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