第8回・韓国
韓国はブロードバンド接続環境がもっとも進んでいる国として知られます。アカマイの調査結果によると、2009年末時点における5Mbps以上の高速ブロードバンド接続率は68%、インターネット接続の平均速度は11.7Mbpsといずれも世界一に輝きました。特に、平均速度では2位香港の8.6Mbps、3位日本の7.6Mbpsを大きく引き離してダントツの速さを誇っています。国際電気通信連合(ITU)によると、2010年6月時点のインターネット利用者数は約3940万人、人口普及率は81.1%となっています。人口普及率でも北欧諸国やイギリスなどに並んで世界最高水準に達しています。
韓国の携帯電話市場は日本の状況と似ています。世界的に見るとスマートフォンの普及は出遅れましたが、2009年11月に韓国でiPhoneが発売されたことをきっかけに、スマートフォン市場が急成長しています。日本でiPhoneが50万台売れるのには約7ヶ月かかりましたが、韓国ではわずか4ヶ月で販売50万台を記録しました。通信大手KTの予測では、韓国のスマートフォン市場は2010年末までに600万台に迫る勢いです。携帯端末からのインターネット利用もさかんで、韓国情報保護振興院(KISA)の調査によると、2009年の携帯インターネット利用率は52.6%となっています。
韓国が世界をリードしているのがオンラインゲーム市場です。月額利用料を無料にしてアイテム課金で儲けるというビジネスモデルは、韓国のオンラインゲーム企業によって世界で業界標準になりつつあります。韓国コンテンツ振興院によると、2010年の韓国オンラインゲーム市場規模は4兆1421億ウォン(約3310億円)と、前年比で21.2%増加すると予想されています。韓国のオンラインゲームは海外企業にライセンスされるなど、2010年には18億7000万ドル(約1680億円)が輸出される見込みで、韓国にとっては外貨を稼げる大きな産業に成長しています。
韓国では以前からテレビ通販が盛んで、韓国の通信販売業界団体KOLSAによると、2008年時点のテレビ通販市場規模は、ほぼ日本と同じ水準でした。インターネット普及後はオンラインショッピングのシェアが拡大を続け、今では通信販売市場の8割を占めるに至っています。韓国統計庁が公表した2010年4~6月期のオンラインショッピング取引総額は、前年比23.5%増の5兆9810億ウォン(約4780億円)でした。韓国でも楽天市場のような大規模ショッピングモールが人気を集めており、アメリカeBayも資本参加しているGmarketがオンラインショッピング市場のほぼ1/4を占めています。
| インターネット利用者数 | 約3940万人(2010年6月) |
| 人口普及率 | 81.1% |
| オンラインゲーム市場 | 2010年のオンラインゲーム市場規模は、前年比21.2%増の4兆1421億ウォン(約3310億円)と予想されている。月額利用料を無料にしてアイテム課金で儲けるというビジネスモデルが業界の主流に。 |
| 消費者向け電子商取引 | 韓国統計庁によると、2010年4~6月期のオンラインショッピング取引総額は、前年比23.5%増の5兆9810億ウォン(約4780億円)。通信販売市場の8割以上をオンラインショッピングが占める。 |
| その他の特徴 | 2009年末時点における5Mbps以上の高速ブロードバンド接続率、インターネット接続の平均速度はともに世界一。2009年の携帯インターネット利用率は52.6%とモバイルインターネットも普及している。 |
情報通信政策研究院(KISDI)の報告書によると、韓国の2009年インターネット広告市場規模は前年比9.6%増の1兆3225億ウォン(約1060億円)でした。2010年は14.7%増の1兆5619億ウォン(約1250億円)に拡大すると予想されています。インターネット関連市場で急速な成長が期待されているのが電子書籍です。ハンファ証券リサーチセンターによると、2010年の市場規模はわずか845億ウォン(約68億円)にとどまりますが、2012年には4192億ウォン(約335億円)に急拡大する見込みで、韓国技術標準院ではオープン型の国家標準体系の確立を目指すことを表明しています。
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◎初出:2010年11月29日
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