« Vol. 10-38 中国Taobaoの商品を購入できる「Yahoo!チャイナモール」がオープン | トップページ | Vol. 10-39 アメリカのスマートフォン市場でiPhoneとAndroidのシェアが拡大 »

2010/06/07

第9回・モバイルアプリ市場

ここ数年、iPhoneに代表される高機能携帯電話・スマートフォンの普及によって急成長しているのが、ガジェットやアプリなどと呼ばれる簡単なアプリケーションをダウンロード形式で提供するモバイルアプリ市場です。シード・プランニングが発表した調査結果によると、2008年に126億円だった国内のモバイルアプリ市場規模は、2010年に300億円、さらに2013年には514億円まで拡大すると見込まれています。なお、2008年実績の126億円のうち、76%にあたる96億円がスマートフォン向けアプリで占められています。

モバイルアプリの市場規模は、通常は有料アプリによる利用料の収入を指しますが、欧米と日本では課金方法に違いが見られます。Appleの「App Store」に代表されるスマートフォン向けモバイルアプリのマーケットプレイスではダウンロードごとに課金されますが、日本では携帯電話向けアプリ利用料として月額固定金額を課金する方法が一般的でした。ただし、スマートフォン普及に伴い、日本でも欧米式のダウンロード課金が主流になりつつあります。モバイルアプリのマーケットプレイスは、現時点では「App Store」が圧倒的なシェアを保っているものの、Googleの「Android Market」やMicrosoftの「WindowsMarketplace for Mobile」などが登場しており、今後は「Android Market」のシェアも上昇すると予想されています。

日本では、機能の充実した3G携帯電話が早くから普及していたこともあり、世界的にみるとスマートフォンのシェアは大きくありません。矢野経済研究所では、2013年の国内のスマートフォン出荷台数は571万台と、2010年の予想(284万台)に比べて倍増すると予測しています。世界のスマートフォン出荷台数の予測も同時に発表していますが、それによると2010年は1億7500万台、2013年は3億4300万台となっています。2009年の実績値を世界の地域別構成比で見ると、北米27.8%、欧州35.4%、アジア・オセアニア27.3%と世界で同時並行的に普及しつつあることがわかります。

Gartnerは、世界のモバイルアプリ市場規模は2010年に62億ドル(約5580億円)、2013年には295億ドル(約2兆6600億円)に拡大すると予想しています。ただし、これは有料アプリの利用料と無料アプリの広告料収入を合わせた金額で、2013年では市場規模全体の約25%が広告料収入で占められるとしています。2010年に全世界でダウンロードされるモバイルアプリの本数は約45億本で、そのうち約8割が無料アプリと推計されています。他のコンテンツと同様、無料サービスにおける広告料収入モデルが、モバイルアプリ市場においても市場拡大に貢献しているといえるでしょう。

第9回・モバイルアプリ市場
2010年予測 それ以降の予測 ソース(発表時期)
日本 300億円 2013年に514億円 シード・プランニング
(2009年5月)
世界(広告料収入含む) 62億ドル
(約5580億円)
2013年に295億ドル
(約2兆6600億円)
Gartner
(2009年12月)
世界(ダウンロード本数) 45億本 2013年に216億本 Gartner
(2009年12月)
世界(スマートフォン出荷台数) 1億7500万台 2013年に3億4300万台 矢野経済研究所
(2010年5月)
アメリカ 2013年に42億ドル
(約3780億円)
Yankee Group
(2009年9月)
中国 2013年に110.9億元
(約1500億円)
China Mobile
(2010年4月)

アメリカのモバイルアプリ市場規模は、Yankee Groupのレポートによると、2013年には42億ドル(約3780億円)になると予想されています。同社では、アプリの高機能化によって、有料アプリ1本あたりの価格は2009年の平均99セントから、2013年には平均2.37ドルに上昇するとみています。一方、China Mobileは、中国のモバイルアプリ市場は2013年に110.9億元(約1500億円)まで拡大するだろう、という予測を発表しました。China Mobileでは、Androidをベースにした独自プラットフォーム「Ophone」を搭載した機種を開発しており、スマートフォンの平均販売価格が2011年末には2010年初めと比較して1/4になると予想されるため、中国でのスマートフォン普及に拍車がかかるとしています。

-----------------------------------------------------------------
 ◎初出:2010年6月7日
-----------------------------------------------------------------

|

« Vol. 10-38 中国Taobaoの商品を購入できる「Yahoo!チャイナモール」がオープン | トップページ | Vol. 10-39 アメリカのスマートフォン市場でiPhoneとAndroidのシェアが拡大 »