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2010/03/29

第9回・訪問者動線

「訪問者動線」とは、一連のセッションにおける個々の画面の遷移のことで、訪問者がサイト内で実際にどのように動いたかという記録です。もともと動線とは、店舗などの建物内を実際に人が移動する線のことを指します。その考え方をサイトにも適用したのが訪問者動線の分析です。訪問者動線の分析は、経路分析ともいいます。アクセス解析では、動線と同じ発音の「導線」という言葉も使われます。導線とは、サイト運営者側が想定した訪問者の誘導ルートのことで、いわば「導線」は計画、「動線」は実績ということになります。

動線を分析する目的は、想定した導線に沿って訪問者がページを移動してくれているかどうかを確認して、ページ構成や誘導方法などを改善して、サイト全体のコンバージョン率を向上させることにあります。あらかじめ想定した導線と、実際の動線が一致するのが理想と言えますが、動線を分析すると訪問者は実に様々な動きをしていることがわかります。会員登録や資料請求などゴールが決まっているサイトでは、寄り道が多いと離脱率も高くなるのが一般的です。

動線は個々のページの遷移の記録ですので、基本的にはURL単位になります。しかしながら、ページ数の多いサイトではURLの動線分析では動線の種類が膨大になってしまい、大きな傾向が見えにくくなるケースが少なくありません。そのような場合は、URLをサブディレクトリでまとめて、ディレクトリ単位の動線を分析するといいでしょう。そのためには、動線分析をイメージしてURLのディレクトリ構成をサイト構築の段階で考えておく必要があります。動線分析にウエイトを置きたいなら、動線分析結果をビジュアルでわかりやすく表示してくれるなどの機能が充実したツールを選択することも重要です。

第9回・訪問者動線
指標の名称 意味と特徴 注意点
訪問者動線 個々の画面の遷移のことで、訪問者がサイト内で実際にどのように動いたかという記録。店舗内における人の動きを示した動線の考え方をWebサイトにも応用したもの。 「導線」はサイト運営者側があらかじめ計画した訪問者の誘導ルートのことで、動線の意味と異なる。
シナリオ分析 導線において、訪問者が通過すると思われるキーとなるページを設定して、通過した訪問者数の変化を分析する手法。動線の問題点を発見するのに有効とされる。 仮説となるシナリオの設定が重要。意味のあるシナリオが設定できないと分析の効果は期待できない。

訪問者動線は膨大な種類になるため、そのまま分析しても何に問題があるのかなかなか見えてきません。そこで、訪問者が通過すると思われるキーとなるページを設定して、通過した訪問者数の変化を分析する「シナリオ分析」という手法がよく用いられます。シナリオを外れた動きが多く、そのため途中の離脱率が高くなっていることがわかれば、キーとなるページへの誘導の強化やプロセス全体の短縮化などの改善を行います。シナリオ分析によって、導線を考える際には想定しなかったコンバージョン率の高いページ遷移パターンが訪問者の動線から見えてくることもあります。

※連載「Webサイト効果測定の基本指標」は、今回で終了となります。4月からは新連載がスタートいたしますので、ご期待ください。

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 ◎初出:2010年3月29日
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