第5回・CPA(Cost Per Acquisition)
Webサイトのアクセス解析を行う大きな目的の一つとして、ネット広告の効果測定があります。最近では、サーチエンジンのキーワードに連動してテキスト広告を表示するリスティング広告が主流になりつつありますが、リスティング広告ではキーワードによってクリック単価が異なるため、どのキーワードに出稿するのが効果的かを検証することが重要になります。その際、指標としてよく使われるのがCPAです。CPAとは「Cost Per Acquisition」の略語で、購入や資料請求などのコンバージョン獲得単価を意味します。キーワードごとのCPAを比較することで、もっともコストパフォーマンスのいいキーワードを見つけることができます。
リスティング広告の場合、広告をクリックして最初に表示されるページによってコンバージョン率は大きく左右されると言われています。そこで、キーワード別にキーワードの内容に合った特設ページ(ランディングページ)を作成して、リスティング広告にリンクを設定する手法を取るのが一般的です。特定のキーワードでCPAがよくない場合、ランディングページがコンバージョン率を下げている可能性もあり、「ランディングページ最適化」を行ってCPAが改善するかどうかを検証する必要があります。
CPAは、ECサイトにおける購入やB2Bサイトにおける資料請求や会員登録などあらゆるコンバージョンに応用できますが、ECサイトの購入コンバージョンでは、低額商品のCPAと高額商品のCPAを単純比較するのは難しいでしょう。そのようなケースでは、ROAS(Return On Advertising Spend)と呼ばれる指標が使われます。ROASは、広告料に費やしたコストに対する売上額を示したもので、通常は広告料1円あたりの売上額で表示されます。資料請求や会員登録についても、コンバージョン1件あたりの価値をあらかじめ登録しておけば、たとえば会員登録のROASを自動的に算出してくれる解析ツールもあります。
| 指標の名称 | 意味と特徴 | 注意点 |
| CPA(Cost Per Acquisition) | 商品の購入や会員登録などのコンバージョン1件あたりの獲得コスト。広告の媒体や連動するキーワード別にCPAを測定して、コストパフォーマンスを比較する。 | ECサイトでは、商品の価格帯によってコンバージョン獲得の難易度が異なるので、単純比較できない。 |
| ROAS(Return On Advertising Spend) | ネット広告に費やしたコスト1円あたりの売上高。CPAと異なり、数値が高い方が広告のコストパフォーマンスがいいことを表す。 | 広告費用の回収率として%で表記されることもある。 |
ネット広告の効果測定には、間接コンバージョンをどう評価するかという課題があります。間接コンバージョンの代表例としては、バナー広告などのディスプレイ広告が記憶に残り、時間をおいてサーチエンジンなどを経由して広告主のサイトを訪問して注文に至るというポストインプレッション効果があります。アメリカcomScoreの調査によると、ディスプレイ広告に接触した人の18%が関連する検索を行い、29%が広告主のブランドサイトを訪問していたことがわかりました。今後、間接コンバージョンを捕捉して、そのCPAやROASも測定できるようなツールが普及すれば、ディスプレイ広告の評価は大きく変化するかもしれません。
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◎初出:2010年2月22日
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