第3回・サイト滞在時間
「サイト滞在時間」とは、文字通り訪問者がサイトに滞在した時間です。「利用時間」などと表現されることもあります。具体的には、あるページが開かれた時間(サーバからHTMLファイルが送出された時間)と次のページが開かれた時間の差でページごとの滞在時間を計測して、その時間を合計します。一般的な解析ツールでは、サイト全体の月間総滞在時間はもちろん、セッションごとやユニークユーザー1人あたりの平均滞在時間などが計測できます。
2007年7月、アメリカの視聴率調査会社Nielsen//NetRatingsは、これまでのページビュー数や訪問者数中心の指標を見直し、サイトの「総滞在時間」を重視する指標に変更することを発表しました。サイト間の総滞在時間の比率を分析すると、ページビュー数の比率よりも安定していることが判明したため、サイトの価値を推し測るには総滞在時間が最良の指標であると判断したようです。日本のネットレイティングスでも、Web2.0的サービスの特徴は「時間消費型サービス」であると指摘しています。訪問者がサイトでどれだけ時間を消費しているかが、サイトの評価につながることは間違いないでしょう。
実は、アクセスログから正確な滞在時間を計測するのは難しい面もあります。たとえば、最後に閲覧したページは、次のページの記録がサーバに残らないので滞在時間が測定できません。直帰の扱いは解析ツールによって若干異なりますが、Google Analyticsでは直帰した人の滞在時間はゼロと記録されます。タブを複数開いて他のサイトのページを閲覧しているようなケースでは、30分以内に元のページへ戻って操作を再開すると、他のサイトを閲覧していた時間も滞在時間として記録されます。ただし、今後はブラウザの仕様変更や解析ツールの技術向上によって、より正確な滞在時間が計測できるようになると期待されています。
| 指標の名称 | 意味と特徴 | 注意点 |
| サイト滞在時間 | ページの滞在時間は、そのページが開かれた時間と次のページが開かれた時間の差で計測する。ページあたりの滞在時間をすべて合計したのが、サイトの総滞在時間になる。 | 最後に閲覧したページは、次のページの記録が残らないので滞在時間は計測できない。 |
| 再訪問率 | サイトを訪問した人が、その後の一定期間でサイトを再訪問した比率。一般的なツールでは、クッキーを使って同一人物かどうかを判断する。 | ユニークユーザー同様、クッキーだけで同一人物を捕捉できないケースが増えている。 |
サイト滞在時間は、ユニークユーザー数やページビュー数と同様、基本的には多い方が好ましいとされる指標ですが、サイトのカテゴリーによってセッションごとの滞在時間の意味が異なります。動画などのコンテンツを提供するサイトであれば、滞在時間の長さは気に入ったコンテンツの数に比例すると考えられます。一方、特定の製品を販売するサイトであれば、できるだけ時間をかけずに注文を完了できることが利用者のニーズに合っているといえます。滞在時間のデータだけ見ても利用者の満足度はわかりませんが、サイトを再度訪問した人の割合を示す「再訪問率」など、いくつかの指標を分析することで満足度の高さを推測することができます。
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◎初出:2010年2月8日
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