第1回・ユニークユーザー数とセッション数
今回より「Webサイト効果測定の基本指標」の連載(計9回)を開始いたします。Webサイトの問題把握と施策の効果測定のためには、アクセスログ解析が欠かせません。最近では数多くのWeb解析ツールが登場していて、基本的な定量的情報は簡単に収集できる環境が整っています。しかし、Web解析で使われている基本指標については、解析ツールによって定義や計測方法が微妙に異なっていますので注意が必要です。そこで、アクセスログ解析によって計測される基本指標を毎回取り上げ、それぞれの指標の一般的な定義や特徴を見ていきます。最近のWeb解析ツールの動向などの情報も盛り込んでいく予定です。
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「ユニークユーザー数」は、ある期間にサイトを訪問した正味の人数のことで、同じ人が複数回訪問しても1人とカウントします。英語の頭文字をとって「UU数」とも表現されます。ユニークユーザー数は、そのサイトを訪問した人の数を表しますが、単に「訪問者数」と表現されている場合は、重複しないユニークな訪問者数なのか、のべ訪問者数なのかを確認する必要があります。
「セッション数」とは、ある期間に利用者がサイトを訪問した総回数のことです。最初にアクセスしたページからサイト内を閲覧して離脱するまでの一連の動きがセッションで、ビジット(訪問)も同じ意味で使われます。よって、ビジット数もセッション数と同じものを指します。最近では、30分以上操作が何も行われなかった場合、それ以降の操作は新しいセッションとしてカウントするのが一般的になっています。逆に、一度サイトを離脱して他のサイトへ移動しても、30分以内に戻ってくれば一つの継続したセッションとみなされます。タブブラウザの場合、タブを複数開いていても、同じセッションとしてカウントされます。
ユニークユーザー数とセッション数は、何人の見込み客が計何回サイトを訪問してくれているかという、もっとも基本になるデータです。ユニークユーザー数とセッション数がわからなければ、どんな種類の効果を測定しても、次の施策が打てなくなってしまいます。たとえば、月間300件の注文を獲得できているECサイトの場合、月間ユニークユーザー数が1万人なのか5万人なのかによって、注文数を増加させるために優先して実施すべきことは大きく異なってきます。
| 指標の名称 | 意味と特徴 | 注意点 |
| ユニークユーザー数 | 「UU数」。ある期間にサイトを訪問した正味の人数。クッキーを発行できない環境などでは、IPアドレスとユーザーエージェント情報を組み合わせて計測する方法もある。 | クッキーを使った計測方法では、異なるPCやブラウザを使用した場合、重複してカウントされる。 |
| セッション数 | サイトにアクセスして離脱するまでの一連の動きである「セッション」の総回数。月間セッション数などと一定期間の数値で比較される。「ビジット数」とほぼ同じ意味で使われる。 | 30分以上操作が何も行われなかった場合、それ以降の操作は新しいセッションとみなされる。 |
最近では、様々な要因によって正確なユニークユーザー数を計測することが難しくなりつつあります。ユニークユーザー数もセッション数も、一般的にはWebサーバから訪問者のブラウザにクッキーを発行して計測します。クッキーに有効期限を設定することで、一定期間に新規に発行されたクッキー数をその期間のユニークユーザー数とみなすことができます。しかし、同じ人であっても異なるブラウザやPCを使った場合、携帯電話、スマートフォンのような携帯端末でアクセスした場合は、それぞれ別のクッキーが重複して発行されます。その一方で、セキュリティ強化のためにクッキーの受け取りを拒否する設定にしている人も増えていて、これはユニークユーザー数が実際よりも少なく計測される要因になります。アクセスログには、使われたブラウザの種類やバージョンを識別するUser Agentの情報が記録されていて、それを見ると携帯端末から訪問された割合がわかりますが、PCからの訪問とどの程度重複があるか、またクッキーを拒否している人がどの程度存在するかなどは、訪問者を対象にしたWebアンケートで得られた数値などを元に推測するしか方法はありません。
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◎初出:2010年1月25日
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