第4回・個人が情報発信の主役に
インターネットの世界が5年前と比べてもっとも変化している点としては、ブログなど個人が情報を発信するメディアが急増したことがあげられるでしょう。個人が簡単にインターネット上にメディアを持てるサービスが次々登場しています。自分専用のメディアとは別に、同じ関心を持つ利用者が集まって意見や感想を投稿することで、一つのサイトを利用者全員の共同作業で作っていく、という利用者参加型のメディアが増えているのが最近の特徴です。
これらをCGM(Consumer Generated Media=消費者発信型メディア)と呼んでいます。以前から個人がホームページを開設することは珍しくありませんでしたが、ホームページの場合、一つ一つが独立して存在するために、それらが有機的に結合して大きなメディアとなることはありませんでした。しかし、CGMの場合、利用者から利用者に情報が急速に伝わり、情報を見た利用者がすぐに発信者にもなれる仕組みが用意されているため、短期間で掲載される情報量が大きく膨らみます。つまり、一つの大きなメディアとして、従来の常識ではなかなかイメージできないスピードで成長するのです。
CGMの代表例として、ブログのほかにも、mixiやGREEなどのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)、はてなや教えて!gooなどのQ&Aコミュニティ、カカクコムやアットコスメなどのユーザーレビューサイトなどがあります。
CGMに掲載されるのは主に個人が書き込んだ「生の声」ですが、同じテーマに詳しい利用者の目に多く触れることで、間違った情報や不適切な投稿は修正あるいは排除されることになり、結果として利用者に価値の高い情報だけが残る仕組みです。情報量が多ければ多いほど、メディアの価値は上がり、さらに利用者が増えるという形で成長していきます。
日本ではここ1年くらいで、特にブログとSNSの利用者が急増しています。総務省が公表した調査結果によりますと、2006年3月末のブログ登録者数は868万人、SNS登録者数は716万人と推測されることがわかりました。半年前の数字に比べると、ブログ登録者で約400万人増、SNS登録者で約320万人増と、たった半年で利用者が爆発的に増えていることがわかると思います。
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◎初出:2006年10月30日
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