24-2004年連載

2007/06/29

2004年 連載<目次>

■「需要創造のITマーケティング」(2004年3月8日連載開始)

第1回・ITマーケティングの優位性
第2回・対消費者販売と企業間取引
第3回・中堅・中小企業にとっての選択
第4回・ITマーケティングを導入する際の注意点

■「ネットモール出店のポイント」(2004年4月5日連載開始)

第1回・ネットモール出店は繁盛サイトへの近道
第2回・ネットモール人気の秘密と変わりつつある役割
第3回・ネットモールを利用するメリット
第4回・出店ショップへのサポート
第5回・出店するネットモールの選び方
第6回・ネットモールで成功するための課題
第7回・ネットモール出店の効果測定

■「オンラインショップ運営のコツ」(2004年5月31日連載開始)

第1回・オンラインショップに向いている商品
第2回・専門分野を活かす商品ラインナップ
第3回・押さえておきたい法律知識
第4回・個人情報取り扱いは慎重に
第5回・オンラインショップ運営者の日常業務
第6回・アクセスログでお客さまの入り具合をチェック
第7回・売れない最大の原因はPR不足
第8回・集客手段としてのアンケート
第9回・インターネットでよく売れている商品の共通点

■「ダウンロード販売最新事情」(2004年8月2日連載開始)

第1回・ダウンロード販売が盛んになってきた背景
第2回・ダウンロードで購入できる商品
第3回・音楽配信ビジネスの現状
第4回・映像配信ビジネスの現状
第5回・電子書籍が普及するための鍵
第6回・これからのダウンロード販売

■「Webマーケティングのヒント」(2004年9月13日連載開始)

第1回・HTMLメールを活用する方法
第2回・機械的な自動化よりも感謝の気持ちが大事
第3回・キーワードは『ゆたかさ』の提供
第4回・無線LANの普及でマーケティングが変わる?
第5回・個人情報の漏洩にご用心
第6回・生き残りのカギはリピート率の向上
第7回・ホームネットワークで何が可能になるか
第8回・注目されるeラーニングの最新技術
第9回・ウェブサイトとメールマガジンの連携
第10回・サーチエンジンの有効活用方法
第11回・サーチエンジンで上位に登録されるためには
第12回・モバイルコマースに大きなチャンス
第13回・インターネットリサーチを活用しよう
第14回・コミュニティを使った集客戦略
第15回・見込み客リストの絞り込み方
第16回・まずは資料請求の自動化から

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「Webマーケティングのヒント」(16)

第16回・まずは資料請求の自動化から

電子メールを使った自動応答システム「オートレスポンダ」は、アメリカでは広く使われていて、無料でレンタルしてくれる業者も存在します。なぜ無料かと言えば、返信されるメッセージに3行程度の広告が自動的に挿入されるからです。もっとも、変な英語の広告が入ってしまってはビジネスには使えませんから、年間60ドルくらい払って、広告の付かない有料サービスに切り替えてもらえます。まず無料サービスでいろいろと自分で実験してみて、その後に有料サービスに変更すればいいのです。

お客さまから資料の請求がある(指定のアドレスにメールが送られる)と、案内書や説明書などの文書が、通常数分以内に自動的に電子メールで返信されます。普通のオートレスポンダならここまでなのですが、あるオートレスポンダは、例えば資料請求者に対して、24時間後に「資料は届きましたか?何かご質問がありましたらお気軽にどうぞ」、さらに48時間後に「資料をご請求いただいた方にのみ、特別お試し期間のご案内です」など、あらかじめ用意した文書を自動的に配信してくれるのです。

資料請求者が10人程度なら手動でフォローできますが、この数が数百人、あるいは千人となると、個別にメールを書いていたのでは、それ専任のスタッフが必要になります。オートレスポンダなら、その作業を大幅に軽減できるのです。

まず、資料や案内書の請求をすべて自動化してみましょう。資料といいましても、ホームページに掲載しているコンテンツの一部でもいいのです。例えば、販売している商品の使用例やお客さまからの声をまとめた「読み物」など、商品に関心を持った人だけが読みたいと思うような内容なら最適です。用意できた資料の数だけオートレスポンダを用意します。そして、お客さまが欲しい資料をメールで自由に引き出せる仕組みを作るのです。

そんな面倒なことをしなくても、資料はすべてホームページに載せればいいではないか。そう考える人もいるでしょう。でも、決定的な違いがあるのです。ホームページは、誰でも閲覧できるぶん、確かに多くの人に見てもらえる可能性を持っていますが、実際に誰が見てくれたか記録に残りません。

その点、オートレスポンダによる資料請求システムを使えば、「閲覧者」のメールアドレスが記録に残りますから、そのリストは有望見込み客として即活用できるのです。

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 ◎初出:2004年12月27日
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「Webマーケティングのヒント」(14)

第14回・コミュニティを使った集客戦略

日本でもECサイトは、小売を行う専門店だけですでに3万以上存在すると言われています。今後、インターネットビジネスに参入する企業は増えていくことは確実ですので、ますます競争相手は増えることになります。

そこで、各社とも自分のサイトにできるだけ多くの見込み客を呼び込んで、囲い込みを行おうとしますが、なかなか思ったように集客できません。インターネット広告の効果は低下する一方で、広告費をつぎ込んだからといって、額に比例して見込み客の数が増えるとも限らないのです。

そこで注目されているのが、常連客やオピニオンリーダーと呼ばれる人たちの「クチコミ」効果です。常連客が、心地よく情報交換ができる場所を提供して、彼らを核にしたコミュニティを形成しようという手段です。

実は、この手法は別段目新しいものではなく、実際のECサイトではよく使われています。たとえば、釣具を販売しているサイトが、釣り仲間を募集するための掲示板や、穴場情報を交換するためのメーリングリストを開放したところ、徐々に釣りマニアがクチコミで集まってきて、売上も急上昇したそうです。インターネットでも、人はより多くの人が集まる場所に集まってくるという傾向があります。まさに、人が人を呼ぶという現象です。

コミュニティを運営するには、技術的には難しいことはありません。伝言板にしても、メーリングリストにしても、無料で公開されているプログラムを自分のサーバに組み込めばいいのです。それでも難しいと思う人は、無料でレンタルできるサービスも存在しますので、プログラムに関する知識はなくても運用することは可能です。

しかし、コミュニティの運営には、違った意味の努力が必要です。具体的には、管理者が常にコミュニティ内での「発言」に目を光らせて、トラブルを引き起こしそうな事態が発生したら、いち早く登場して事態を収拾しなければなりません。時には、ルール違反をした人に対して、毅然とした態度を取ることも必要です。

コミュニティは運営する苦労も多い分、一定の規模にまで成長すれば、大きな波及効果がえられます。経済的なメリットだけでなく、コミュニティの主宰者としてマスコミからコメントを求められるなど、社会に貢献する機会も増え、今まで以上にやりがいを感じることができるでしょう。

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 ◎初出:2004年12月13日
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「Webマーケティングのヒント」(13)

第13回・インターネットリサーチを活用しよう

ここ数年、ウェブや電子メールを使って主に消費者を対象としたアンケートが盛んに行われるようになりました。インターネットでは、比較的簡単に消費者をモニターとして組織化しやすいこともあり、数十万人単位のモニターを擁するインターネットリサーチ会社も登場しています。

これらのモニター制度は、登録時に詳細な個人情報を記入してもらう代わりに、企業から依頼されたアンケートに回答するごとにポイントが加算され、ポイントがたまると金券や商品と交換できる仕組みが一般的です。

インターネットリサーチの特徴は、よく「安くて速い」といわれます。確かに、ウェブで回答されたデータはすでにデジタル化されていますので、集計作業は従来の郵送や面接によるアンケートに比べると雲泥の差があります。モニター制のアンケートでは、条件にあう人を抽出してメールで回答の依頼を行いますので、アンケート実施期間も1週間あれば必要なサンプル数が回収できます。

安いという点では、インターネットリサーチを専門に行っている企業では、100サンプル5万円からという廉価なサービスを提供しているところもあります。従来のリサーチから比較すると、「安い」サービスも登場していることは確かです。しかし、リサーチは設問の設計や回答の分析が重要ですので、安くリサーチを実施することを追求しすぎては、調査結果が役に立たずに結局、高くついてしまった、ということになりかねません。

むしろ、インターネットリサーチは、従来のリサーチ手法では何度も検証のリサーチが行えなかったことや、技術的に不可能だったことを行う機会を提供してくれるものと考えればいいでしょう。たとえば、ハイビジョンテレビを最近1年以内に購入した人を対象にアンケートを行いたいという場合、これまででしたら対象者となるリストを入手するのが一苦労でした。

インターネットリサーチなら、まずインターネット利用者全員を対象に、「最近1年以内に購入した電化製品・IT機器は何ですか?」と質問をします。そして、数多くの選択肢の中から「ハイビジョンテレビ」を選択した人だけを抽出して、本来のアンケートを依頼すれば比較的簡単にリサーチ対象者を集めることができます。リサーチを2回に分けるものの、一つの流れで完結できてしまうのは、インターネットリサーチのメリットです。

このように、インターネットリサーチは、単に安く実施できることだけでなく、工夫次第で様々なリサーチが行えるメリットがあります。商品開発や顧客満足度向上など、すでに多くの企業がインターネットリサーチを積極的に取り入れています。

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 ◎初出:2004年12月6日
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「Webマーケティングのヒント」(12)

第12回・モバイルコマースに大きなチャンス

日本は、インターネットビジネス全体の市場規模ではアメリカに大きく遅れを取っていますが、一つだけ世界をリードする業態があります。それは、携帯電話を介したビジネス、「モバイルコマース」です。

アメリカの調査会社のレポートによると、日本はモバイルコマースの分野で欧米の2年以上先を走っていて、その優位は2005年くらいまで続くと予測しています。もっとも、モバイルコマースの規模は、利用者数と比例するとは限りません。利用者数だけ見ると、2003年には、日本8800万人、アメリカ1億1500万人、欧州2億5400万人と逆転されてしまいますが、モバイルコマース市場規模は、日本が3800億円、アメリカが690億円、欧州が1800億円と依然日本が優位を維持する見込みです。

モバイルコマースの可能性を実感するようなアンケート結果も発表されています。情報通信総合研究所が実施した「第2回 iモード・ユーザ・アンケート調査」によると、iモード利用者のうちオンライン・ショッピング経験者は46.4%、iモードでのオンライン・ショッピング利用額は、月額平均で1,845円という結果が出ています。

アンケートに回答したのは、携帯電話でインターネットを使いこなすヘビーユーザーと考えられますので、これをiモード利用者の平均像と見るわけにはいきませんが、あえて単純に計算すると、iモード利用者(1200万人)の46.4%が年間22140円の買い物をしていると仮定すれば、それだけで1200億円という計算になります。

このアンケートでは興味深い結果も出ています。iモード利用者の約6割が、パソコンではインターネットを利用していないという点です。つまり、パソコンからインターネットにアクセスする通常の「インターネットユーザー」以外に、iモードだけでインターネットを利用している人たちが思ったより多く存在することになります。

モバイルユーザーに対応していない、これまでの「ホームページ」だけでは大きなビジネスチャンスを逃してしまうことになるかもしれないのです。

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 ◎初出:2004年11月29日
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「Webマーケティングのヒント」(11)

第11回・サーチエンジンで上位に登録されるためには

現在、国内だけでもサーチエンジンと呼ばれるサイトは100以上存在します。特に集客に効果が高いと言われているサーチエンジンは、ヤフーの他にグーグル、グー、インフォシーク、エキサイト、ライコス、フレッシュアイなどがあります。

ここであげたサーチエンジンの中ではヤフー以外はすべて「ロボット型」のサーチエンジンです。ロボット型サーチエンジンの特徴は、データベースに登録されている量の多さでしょう。ただし、情報量が多いということは、検索結果として表示されるサイトの数も膨大になることを意味します。多くの人にアクセスしてもらうには、自社のサイトができるだけ上位に表示されるよう工夫しなければなりません。

ロボット型サーチエンジンとはいっても、それぞれのサーチエンジンでは異なった基準を採用していますので、すべてのサーチエンジンで必ず上位に登録されるような必殺技は存在しません。例えば、「損害保険」というキーワードで検索すると、グーでは10位以内に表示されるのに、インフォシークでは200位以内にも表示されない、ということが実際に起こり得ます。

上位に登録してもらうための基本テクニックはいくつかあります。基本をしっかり押さえるだけでも、かなり効果は期待できます。 まずは、メタタグ(画面には表示されない文字列をHTML文書に記載するためのタグ)でキーワードと内容の要約を指定することです。キーワードは初心者の気持ちになって、自社取り扱いの商品やサービスに関する情報をネットで探す際に使いそうな平易な言葉を思いつくままに書き出し、合計で10くらいに絞るといいでしょう。

続いて効果的なのは、本文にキーワードを多用することです。インフォシークでは、本文の最初の200字以内に、3回くらい使われている言葉をキーワードとして認識するようです。また、タイトルにも、必ずキーワードが含まれたキャッチコピーを入れましょう。

最近重視されつつあるのが、他のサイトからのリンクの数です。他のサイトから数多くリンクが張られているということは、客観的にそのサイトが役立つ内容を多く含んでいるという証拠です。

他のサイトからのリンクを増やすには、お互いにリンクを張りあう「相互リンク」が効果的です。しかし、どのサイトと相互リンクを張るのがお互いのメリットになるかを考える必要がありますので、リンクの数は急に増えません。

結局は魅力的なコンテンツを充実させて、地道に相互リンクを増やしていくことが将来の大きな集客アップにつながるのです。

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 ◎初出:2004年11月22日
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「Webマーケティングのヒント」(10)

第10回・サーチエンジンの有効活用方法

自社サイトへのアクセスを増やす方法にはいろいろありますが、まずは無料でできることをきっちり実施することが大事です。特に、サーチエンジンへの登録は基本中の基本といえるでしょう。アンケートによると「見たいホームページをどのようにして探すか」という質問については、「サーチエンジンで探す」という回答がダントツで1位になっています。

ロボット型は、サーチエンジンがロボットと呼ばれるプログラムを使ってインターネット上に存在するホームページの情報を片っ端から集めてデータベース化したものです。申請しなくても登録されることもありますが、確実に登録してもらうためには申請したほうがいいでしょう。主なロボット型サーチエンジンとしては、グーグルをはじめ、グーやインフォシークなどがあります。

どのサーチエンジンを経由してアクセスしてくれたかは、アクセスログを見ればわかります。一般的な傾向としては、やはり抜群の知名度を誇るヤフー経由のアクセスが圧倒的に多いようです。サイトへのアクセスを増やしたいなら、ヤフーへの登録はぜひ実現したいもの。ただ、ヤフーは登録サイトが増えたこともあり、新規登録の際の審査を厳しくしていて、約20%くらいしか合格しないと言われています。

ヤフーに登録されるためには、「工事中」のページをなくすこと、登録されているサイトの少ないジャンルを狙って申請することなどがあげられますが、100%確実な方法はありません。ヤフーへの申請(正確には「サイトの推薦」)は誰でもできますが、不合格の場合は何の連絡もありません。合格の場合は、通常2週間以内に掲載の連絡が来ますので、申請後2週間たっても連絡がなければ、しばらくはサイトの充実に力を入れて、後日、再度挑戦してみてください。

ロボット型サーチエンジンは、申請さえすれば必ず登録されます。しかし、登録数が膨大な数になりますので、掲載される「順位」が大きな鍵を握ります。順位が低いと結果すら見てもらえず、サイトへの集客効果もほとんど期待できません。逆に、特定のキーワードで検索した時に上位10位以内に表示されれば、サーチエンジン経由のアクセスが急増することが期待できます。

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 ◎初出:2004年11月15日
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「Webマーケティングのヒント」(9)

第9回・ウェブサイトとメールマガジンの連携

インターネットビジネスを成功に導くには、ウェブサイトにできるだけ多くのアクセスを集めなければなりません。アメリカのデータによると、繁盛しているサイトの平均でも、アクセスしてくれた人のうち、商品の注文に至る割合は約2%と言われています。これを「コンバージョン率」と呼んでいます。

コンバージョン率は、努力次第で上げることは可能ですが、アメリカの繁盛サイトの平均でこれですから、いきなり5%以上を望むことは現実的ではありません。むしろ、平均以下の1%程度を想定して、その率でも採算に乗せるには、月間、何人からアクセスしてもらう必要があるのかシミュレーションしてみるといいでしょう。

おそらく、採算に乗せるためには圧倒的にアクセス数が少ない、という現状に気が付き、ガッカリされる人も多いのではないでしょうか。でも、落胆することはありません。逆に、どこも同様の悩みを抱えていますので、やり方次第で先行している繁盛サイトに追いつくチャンスなのです。

日本だけで、すでに3万サイト以上がインターネット上で営業しているという統計があります。これだけライバルが増えてしまっては、ウェブのコンテンツを充実させただけでは、採算に必要なアクセスを集めることは難しくなってきています。そこで、「待つ」だけでなく、電子メールを使ってお客さまに直接情報を送り込み、サイトに誘導する積極的なアプローチが重要になってくるのです。

売上を伸ばしているサイトは、単にお客さまからアクセスしてくれるのを待っているだけではなく、電子メールを上手に活用していることがわかります。よく使われている方法としては、懸賞付きのアンケートを定期的に実施し、回答者の中からメールマガジン購読を希望する人に、自主的に登録してもらうことです。アンケート1回あたり3000人から8000人の応募があり、そのうち3割、うまくいけば半分くらいの人が、自分の意志で「メールマガジン購読」を希望します。これを毎月1回、地道に実施すれば、購読希望者リストは半年後には5000人から1万人に拡大しているでしょう。

もちろん、メールマガジン購読者がいきなり見込み客になるとは限りません。しかし、1万人の購読者リストがあれば、メールマガジン発行毎に、伝えたい情報が1万人のメールボックスに届くのです。ウェブコンテンツと連携させることで、購読者のうち何割かを確実にサイトに誘導することができます。

月間あたりのアクセス数にボリュームが出てくれば、先ほどのコンバージョン率をこまめに測定して、繁盛サイトの平均2%を超えるような工夫を加えていけばよいのです。

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 ◎初出:2004年11月8日
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「Webマーケティングのヒント」(8)

第8回・注目されるeラーニングの最新技術

最近、eラーニングという言葉をよく目にするようになりました。eラーニングとは、主にインターネットを使ったオンライン教育システムのことです。アメリカでは、社員教育などに定着しつつあり、ホームページ(ウェブ)上で行われるトレーニングという意味でWBT(Web Based Traning)とも呼ばれています。

eラーニングは、初等・中等教育、大学などの高等教育、社員教育、生涯教育の4つに分類することができますが、最も注目されているのが社会人にビジネスのスキルなどを教える社員教育の分野です。eラーニングは潜在的に1兆円の市場規模があると試算されていて、新規に参入する企業も増えてきています。日本経済新聞社が、昨年から「日経ビジネススクール」のオンライン版を開始したのもその一例です。

ここにきてeラーニング市場が盛り上がっている理由は、インターネット技術の発達によって、動画や音声をふんだんに使い、双方向性を実現したeラーニング用のコンテンツ制作が可能になったからです。

eラーニングと言っても、様々な形態があります。主に、受講者が自分のペースで学習を進められる自習型と、講師がインターネットを介して直接指導してくれる指導型に分けられますが、自習型でも掲示板やチャットを使って講師や生徒同士が意見の交換をできるなど、インターネットの双方向性を活かしたものがほとんどです。

面白い例としては、ピアノのレッスンがあります。音楽のキーボードを遠隔操作するソフトをインストールすることで、離れたところにいる講師がキーボードの弾き方を実演しながら教えてくれるのです。

eラーニングは教育という特殊な業界だけの話と思われるかもしれません。しかし、eラーニングの技術にインターネットビジネスの大きなヒントが隠されているのです。例えば、コンサルティングセールスが必要な商品やサービスをインターネットで販売したい場合、ホームページだけの営業ではなかなか売れないと言われています。でも、お客さまに商品のよさを、あたかも対面で説明しているように「教える」ことができるとしたらどうでしょうか。それを実現してくれるかもしれないのが、eラーニングの最新技術なのです。

eラーニングをすでに有料で提供しているサイトも少なくありません。これらのサイトでは、まず無料体験レッスンを受けられるようになっているのが普通です。講座の内容に関係なく、一度体験してみることをおすすめします。ひょっとしたら、ネットでの売り方を根本から変えるような発見があるかもしれません。

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 ◎初出:2004年11月1日
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「Webマーケティングのヒント」(7)

第7回・ホームネットワークで何が可能になるか

十数年前に、次世代の有力な家電応用分野として、冷蔵庫やエアコンなどの白物家電といわれる家電機器の制御や防災安全機器の制御などを行う「ホームオートメーション」が検討されたことがありました。しかし、当時はインフラが十分に整備されていなかったこともあり、具体化されずに立ち消えた格好となりました。

インターネットが家庭にも普及した今、「ホームネットワーク」という言葉が注目を集めています。ホームネットワークは、家庭の家電機器をネットワーク化するという点では、昔のホームオートメーションと似ていますが、ホームネットワークはパソコンやテレビなどのAVC(オーディオ・ビジュアル・コミュニケーション)系機器で電子メールなどのインターネット利用を前提にしている点が特徴です。

ホームネットワークのインフラとしては、すでに家庭に引かれている電話線や配電線のほかに、無線や光ファイバーなどが有力視されています。特に、配電線によるブロードバンド接続が可能になれば、将来は電気の供給はもちろん、インターネット接続やIP電話の技術を使って電話などの通信も配電線1本でカバーできるようになるでしょう。

ホームネットワーク用の規格については、どれが主流になるか、まだまだ不透明な部分も少なくありません。すでに使用されている規格としては、電話線を使用する「Home PNA」、配電線を低周波で使う「ECHONET」と「Home Plug」、AV機器およびPC関連機器を結ぶ「IEEE1394」と「USB」、無線規格として「IEEE802.11」と「Bluetooth」などがあります。

デジタル家電分野専門の調査会社によると、ホームネットワークの規格は「ECHONET」が本命と見ていて、2006年にはほぼ半数の家庭に「ECHONET」が普及すると予測しています。アメリカでも、今年から本格的にホームネットワークが普及期を迎えると言われており、予想以上に早くホームネットワーク時代が到来するかもしれません。

ホームネットワークが実現すれば、たとえば帰宅前にエアコンのスイッチを入れたり、留守中の部屋の様子を動画で携帯電話に転送したりする利用方法が考えられます。ただし、ホームネットワークが普及するためには、利用者が有料でも使いたいと思い、かつ、サービスを提供する企業が儲かる仕組み、別の言葉で表現するならアプリケーションを開発する必要があるでしょう。

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 ◎初出:2004年10月25日
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「Webマーケティングのヒント」(6)

第6回・生き残りのカギはリピート率の向上

アメリカも景気の先行きに対する不透明感が増していて、インターネットビジネスを取り巻く環境は厳しくなっているようにも感じますが、ここにきて、アメリカではオンライン販売業者の収支が好転している、という明るいニュースも出ています。

アメリカのオンライン販売業者を対象にした最近の調査によると、黒字という回答が過半数の56%に達しました。単純に比較はできませんが、電子商取引推進協議会が実施した同様の調査では、日本の場合、「とんとん又は黒字」が36.3%という結果が出ています。

インターネットビジネスは、いったんお客さまを囲い込むと、そこから得られるリピート注文で高い利益率を実現できると言われてきました。だからこそ、新規顧客コストを多少上乗せしても、できるだけ多くの新規顧客を獲得することに重点を置いてきたのです。

しかし、新規顧客獲得に熱を入れすぎ、購入客の満足度を高める努力がおろそかになってしまいました。競争激化で新規顧客獲得コストが50ドルを超える業者も登場する一方で、離れていく顧客も後をたたず、リピート率は期待をはるかに下回ってしまったのです。

ここ数年、新規顧客コストを正常なレベルに戻しながら、顧客との関係維持(リテンション)に力を入れるサイトが増えました。なぜ、生き残った「勝ち組」の業者は、新規顧客コストを半分に圧縮することができたのでしょうか?あくまでも想像ですが、既存のお客さまを大切にすることで、お客さまのニーズが的確に把握でき、それが新規顧客獲得に活かされたためではないでしょうか。

「勝ち組」にあげられるアマゾンであっても、リピート率をさらに上げるための努力を重ねています。その一つが、「49ドル以上の注文で送料無料」というサービスです。アメリカでは、本体をギリギリまで値引きする代わりに、送料はきっちりいただく、というスタイルが一般的なので、アマゾンにとってはかなり大きな賭けなのですが、お客さまの満足度を高めてリピート率を上げるには、これからも挑戦が続くことでしょう。

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 ◎初出:2004年10月18日
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「Webマーケティングのヒント」(5)

第5回・個人情報の漏洩にご用心

最近、ホームページから個人情報が漏洩して大きく報道されるケースが後を絶ちません。

もちろん、個人情報が漏洩してしまうと、企業にとってはブランドイメージを損ねかねない大きな損失につながります。事実、エステティック大手チェーンも、事件対応のホットラインをすばやく設置したものの、マスコミからは散々非難されてしまいました。損失は金額に換算するとしたら、億単位になることは間違いないでしょう。

意外なことに聞こえるかもしれませんが、社会的にも大きく取り上げられるインターネット経由の個人情報漏洩事件のほとんどが、実は簡単な人為的なミスが原因で発生しているのです。

ホームページ上で資料を請求したり、アンケートに回答したりする場合、通常は利用者が記入した情報はCSVと呼ばれるデータ形式で一時的にサーバに記録されます。サイト運営者は、蓄積されたCSVファイルをダウンロードして、顧客データベースに追加するなどの作業を行うわけですが、問題は一時的にサーバに記録する際の「データ保存場所」です。

サーバの内部は、インターネットから誰でもアクセスできる領域と、管理者でないとアクセスできない領域に分かれています。資料請求者などの個人情報は、当然、管理者でないとアクセスできない領域に記録するのが鉄則です。しかし、ホームページから個人情報が漏洩した事例のほとんどは、単に個人情報をインターネットから誰でもアクセスできる領域に記録してしまい、そのまま放置していたことによるものなのです。一言でいってしまえば、サイト管理者の怠慢に他なりません。たったそれだけのことで、会社のトップが公式に謝罪を求められるような大きな事件に発展するのです。

今回、マスコミで話題になったエステティック大手チェーンの例も、氷山の一角といわれています。たまたまマスコミ関係者の知るところとなったために、大きく報道されていましたが、今も誰でもアクセスできる領域に放置されている膨大な個人情報が存在するのです。

ホームページで資料請求を受け付けるのは、もはや常識になっています。うまく活用できれば、大きなマーケティング効果を得ることも可能です。しかし、便利なツールであるだけに、サーバの管理や運営を他人にまかせっきりでは、思わぬ落とし穴に陥ってしまう危険性もあります。まずは、自社サイトの運営体制を再チェックしてみるのがいいでしょう。

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 ◎初出:2004年10月12日
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「Webマーケティングのヒント」(4)

第4回・無線LANの普及でマーケティングが変わる?

ブロードバンド接続といえば、現在はADSLやCATV(ケーブル)の普及率が高く、将来的にはFTTH(光ファイバー)が本命といわれています。しかしながら、最近になってFWA(無線LAN)という伏兵も急浮上してきました。

無線LANは、およそ100m半径に電波を発信するアンテナ経由でインターネットに接続するサービスのことで、仕組み自体はPHSや携帯電話に似ています。利用するためには、無線LANカードが必要ですが、最近では安く手に入るようになってきています。

ここにきて無線LANが注目されてきた背景には、マンションの集合住宅では工事の関係で、希望してもCATVやFTTHが設置しにくいという事情や、外出先でもブロードバンドインターネットを利用したいというユーザのニーズがあります。さらに、IEEE802.11a と呼ばれる高速接続の規格が標準化されてきて、ADSLをはるかにしのぐ高速接続が可能になったことや、意外にアンテナ設置のコストや安いことで新規事業者の参入が容易なことも影響しています。

ホットスポットは、ホテルのロビー、カフェ、コンビニ、ファーストフード店のほかに、駅の構内などに設けられています。将来的には、通勤電車や新幹線の車内でも利用可能になるでしょう。

ホットスポットを利用するには、実質的にはノートパソコンを利用することになりますが、近い将来、無線LAN経由でインターネットに接続できるPDA(携帯情報端末)が発売される予定です。また、同様の機能を持ったデジカメも開発中とのことです。つまり、簡単な端末を持っていれば、外出中でも高速インターネットに常時接続される環境を得ることができるようになるわけです。

ホットスポットの利用者が増えると、新しいビジネスモデルがいろいろと登場しそうです。なぜなら、PHSと同様に、アクセスしている最寄のアンテナより位置情報も得られるため、エリアを絞り込んだタイムリーなマーケティングが可能になるからです。

ホットスポットの中には、現地でノートパソコンやLANカードを無料で貸し出してくれるサービスを提供しているところもあります。いろいろなシチュエーションでインターネット接続が可能になると、どんな新しいニーズが生まれるか?一度ホットスポットを体験してみてはいかがでしょうか。

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 ◎初出:2004年10月4日
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「Webマーケティングのヒント」(3)

第3回・キーワードは『ゆたかさ』の提供

最近、「ブロードバンド」という言葉があたりまえのように使われるようになりました。あるシンクタンクは、2006年にはインターネット接続世帯3448万世帯のうち2216万世帯がブロードバンド接続になると予想しています。まさにここ数年でブロードバンド時代を迎えることになりそうです。

ブロードバンドの直接の意味は、広い帯域の回線で大容量のデータを速く伝達できることですが、利用者にとっては、定額料金でいつもインターネットにつながっているという「常時接続」が大きな意味を持ちます。常時接続の場合、基本的には何時間利用しても料金は同じですので、魅力的なコンテンツやサービスがあれば、ユーザーはあまり抵抗なく利用時間を増やすことになります。実際、128Kbps未満のいわゆるナローバンドユーザーの月間平均インターネット利用時間が7時間24分なのに対して、ブロードバンドユーザーは17時間45分と2倍以上になっています。

ブロードバンド向けのコンテンツやサービスといえば、映像や音楽などマルチメディア情報の配信を連想する人もいるでしょう。が、すでにブロードバンドを利用している人に聞いてみると、ブロードバンドに期待するものは、「エンタテイメント性」よりむしろ「利便性」、つまり生活に密着した情報やサービスという意見が圧倒的に多いのです。さらに、利用者の声を分析してみると、望まれているのは利便性を通じて生活に「ゆたかさ」を感じられるもの、特に、わからないことを教えてくれるサービスであることがわかりました。このニーズに合致するものとしては、「eラーニング(遠隔教育)」、「電子行政サービス」、「遠隔医療」などがあげられます。

「わからないことを教えてくれる」サービスは、「エージェント」的な要素が含まれているといっていいでしょう。たとえば、日々の運動データを入力すれば専任コーチがアドバイスをしてくれる健康管理サービスを提供しているサイトがあります。このようなサービスは、利用者の満足度も高いという結果が出ていて、今後もいろいろな分野で見られるようになることは間違いありません。

こういった「エージェント」の要素を中心に据えつつ、ブロードバンドによってもたらされる双方向性や画像等の大容量・高速通信の特徴を活かしたコンテンツやサービスを創り出すことができれば、大きなビジネスチャンスに膨らむ可能性も高いでしょう。

ブロードバンドだから大容量の情報を配信することを前提に考えるのではなく、利用者にゆたかさを提供できるコンテンツやサービスは何か、という視点で考えることが、ブロードバンド時代に成功するカギなのです。

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 ◎初出:2004年9月27日
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「Webマーケティングのヒント」(2)

第2回・機械的な自動化よりも感謝の気持ちが大事

いろいろなサイトで資料請求すると、様々なメールが送られてくるようになります。そんな中で最近、よくみかけるのが「誕生日おめでとう」メールです。

会員登録や資料請求時に記入した誕生日の直前に、「XXさん、誕生日おめでとう」というメールが届くというサービスですが、正直、もらってもそれほど嬉しく思いません。中には、いかにも事務的な文面で、不愉快に感じるものさえあります。

このような自動メール配信システムは、最近では安価なASP(オンラインによる機能レンタルサービス)も登場していることもあって、導入するサイトが急増しています。一度、顧客の情報を登録しておけば、後は自動的に「おめでとうメール」が配信されますので、手間がかからないことが安易な導入に拍車をかけているようです。

「誕生日おめでとう」メールを配信する目的とは何でしょうか?まだ注文や購入にいたっていない見込み客に対して、こちらの存在をリマインドさせる、思い出させるという効果は期待できるでしょう。しかし、本来の目的は、顧客に対する感謝の気持ちを伝えることだと思います。

昔から、大事なお客さまに対しては、誕生日に限らず季節の挨拶などを手書きのハガキで感謝の気持ちを伝えることは、決して特別なことではありませんでした。電子メールという便利な手段が普及した今、簡単に自動化できることに頼りすぎて、感謝の気持ちを伝えるという本来の目的が忘れられてしまっているように思えてなりません。

自動化するとはいっても、同じ文面を均一に配信するのではなく、データベースと連動させて、「ああ、私がXXに興味があることを知ってくれているんだ」と思わせるような心配りが欲しいところです。

「誕生日おめでとう」メールを送ることが悪いわけではありません。きちんとデータベースと連動させるなり、心のこもった文章を練るなり、工夫すれば大きな効果をあげられる可能性も高いのです。ただ、これらの自動配信メールは、プライバシーの問題に注意が必要です。「誕生日おめでとう」メールの場合、個人向けメールの意味合いが強くなりますので、「企業が商売のために実施している」という姿勢が見えてしまうと、予想以上に拒否反応が出る可能性があります。担当者個人からお客さまに感謝の気持ちを込めて、という形が理想的です。やはり電子メールはパーソナルなコミュニケーション手段なのです。

メールの自動化は簡単に導入できるから安易に使用するのではなく、手間のことは度外視して、お客さまにどのようなメールをどのようなタイミングで送れば感謝の気持ちを伝えられるか、原点に振り返って考えてみるのもいいでしょう。

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 ◎初出:2004年9月21日
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「Webマーケティングのヒント」(1)

第1回・HTMLメールを活用する方法

電子メールを使ったマーケティングが盛んに行われていますが、電子メール唯一ともいえる弱点は、表現力の乏しさです。

それを補うツールとして以前からあるのがHTMLメールです。HTMLとは、いわゆるホームページを作る際に使用する言語のことですが、HTMLを使ってほとんどホームページと同じ画面を送信できるのがHTMLメールなのです。

しかし、HTMLメールは必ずしも歓迎されていません。その理由は2つあります。HTMLメールは受信して開くと、メールの本文としてホームページが表示されますので、オフラインで作業している人は自動的にインターネットに接続されます。常時接続環境の人はいいのですが、ダイヤルアップの人はHTMLメールを見るごとに電話料金がかかってしまいます。また、悪意を持った人が、HTMLを開いた瞬間に、ウイルスが仕込まれたページにアクセスするように細工をすることも可能です。

もう一つの理由は、HTMLメールの文面を制作する手間です。通常のメールはテキストのみですので、それほど文面のレイアウト等に気を使うことはないのですが、HTMLメールとなりますと見た目はホームページそのもので、いろいろな表現方法が可能になりますので、逆にセンスのいいものを作らないとマイナスになってしまいます。

一つめの理由は、MHTML形式を採用することである程度解消できます。MHTMLとは、画像などをメールで一緒に送る形式で、少々メールの容量は大きくなりますが、受信者はオフラインでも画像付の画面を見ることができます。

企業が見込み客向けにメールマガジンを定期発行することは、もはや常套手段になっていますが、HTML形式のメールマガジンはまだまだ少数派です。購読者に、HTML形式のメールマガジンを送ってもいいかという許諾と取る必要がありますし、これまでのテキスト形式のメールマガジンを廃止するわけにいきませんので、テキスト形式とHTML形式の両方を制作しなければなりません。企業にとっては負担増ということになります。

でも、HTMLメールマガジンの効果は魅力的です。ある流通企業が、登録会員向けに発行しているメールマガジンで、事前にHTMLメールの許諾をもらった人を対象に、試験的にMHTMLメールマガジンを配信したところ、文中の案内に対するクリック率は、通常のメールマガジンの約5倍を記録しました。視覚的な刺激が効果につながっていることは間違いありません。

これだけ効果があがるのでしたら、事前に許諾をもらったり、HTML形式の文面を編集する作業など、それほどたいした手間とはいえないかもしれませんね。

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 ◎初出:2004年9月13日
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「オンラインショップ運営のコツ」(8)

第8回・集客手段としてのアンケート

アンケートを行う最大のメリットは、短期間のうちに、ホームページへのアクセスを増やすことができるため、とにもかくにもこれから扱っていこうとする商品を見てもらえることです。

できるだけ多くの回答を集めるコツは、

抽選で賞品をプレゼントする(一種のプレゼント企画にする)
プレゼントの情報ばかりを掲載したサイトに登録してもらう
問題の数は10問程度に押さえて、選択式を中心に構成する
いきなり個人情報(住所、電話番号、生年月日)などを聞かない

なお、高額の賞品を用意する必要はありません。これから販売しようとしている商品でもかまいませんが、1等に5000円程度の「商品券」をつけると効果的です。

手軽に実施できて効果が大きいアンケートですが、注意すべき点もあります。アンケート=リストを得る手段、と安易に考えてはいけません。あくまで、アンケートは、回答者の意見を聞き、今後のオンラインショップの運営に活かすことが目的なのです。

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 ◎初出:2004年7月20日
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「オンラインショップ運営のコツ」(7)

第7回・売れない最大の原因はPR不足

オンラインショップを開店した直後に、注文が殺到することは希です。むしろ、注文はおろか、問い合わせも来ないということの方が多いのが実状です。

ただし、反応がないからといって、販売している商品やサービスにニーズがない、と判断してしまうのは時期尚早です。スタート直後に注文が来ないのは、商品に魅力がないのではなく、単にPR不足でアクセス数が少ない場合がほとんどなのです。

たとえて言うなら、お店を開店したのに、誰も店の中に入ってきて、売っている商品を手にとって見てくれていない状態なのです。

ここでいうPRとは、インターネットの中で、コストをかけずに、しかもインターネットユーザに直接、情報を伝える手段のことです。インターネットには、欲しい情報をキーワードで検索できる便利なホームページがいくつか存在します。これらのサイトは「サーチエンジン」と呼ばれていますが、たとえるなら、インターネットの「職業別電話帳」といったところでしょうか。

サーチエンジンに登録しておけば、検索結果を見て、オンラインショップの存在を知った人からのアクセスが期待できます。しかも、嬉しいことに、情報を検索するのも、情報を登録するのも無料。オンラインショップオーナーとしては、こんなにいいPR媒体を利用しない手はありません。

サーチエンジンに登録するには、各サーチエンジンのホームページから、「情報を登録する」というページに進み、自分のショップの特徴やアドレスなどを記入します。だいたい2週間前後でサーチエンジンに登録が完了することが多いようです。

サーチエンジンの中でPR効果が一番高いと言われる「ヤフー」の場合、登録を申請しても、必ずスタッフが一度ホームページをチェックして、登録する価値があるかどうかの審査をします。未完成の状態であわてて申請すると、却下される危険性も高くなります。申請から登録に少々時間がかかるので、早めに申請したい、という気持ちはわかりますが、オンラインショップが完成してからサーチエンジンに登録を申請しましょう。

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 ◎初出:2004年7月12日
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「オンラインショップ運営のコツ」(6)

第6回・アクセスログでお客さまの入り具合をチェック

オンラインショップを開店すると、それなりにアクセスが増えますが、ある程度の「量」が獲得できれば、次は「質」をチェックしなければなりません。

実際のお店でたとえてみましょう。オープンに合わせて、クーポン券やチラシをばらまきました。事前に、地域のミニコミ誌にも記事として取り上げてもらいました。その効果もあってか、開店後は、そこそこお客さまも来店してくださっています。

ところが、お客さまの店内での行動を観察していると、入ってきて店内を一目見るなり出ていってしまう人が多いことに気がつきました。また、最初は何かを探しているようにキョロキョロしながら店内を歩きまわっていた人も、結局、商品を一度も手に取って見ることなく帰ってしまいました。

どうやら、店で取り扱っている商品の品揃え、陳列方法に問題があるようです。実際に、来店者数名に声をかけてみると、「何が主力商品かわからない」とか「どの場所に何が置いているのかわりにくい」という意見を聞くことができました。一見、出だしにつまずいたようですが、「改善すべき問題点」がだいたいつかめただけでも大きな進歩だと言えます。

オンラインショップの場合、このような「来店者の行動」はどのように観察すればいいのでしょうか?サイバーショップにおける、来店者の行動記録を知る手がかりがアクセスログなのです。アクセスログとは、簡単に表現すると、サーバの「交信記録」です。

アクセスログを分析することで、どのページをのべ何人の人が見てくれたか、正確にわかります。例えば、トップページに1000人がアクセスしてくれていても、肝心の商品紹介のページに200人しかアクセスがないなら、決して来店者の関心が高いとは言えません。原因がどこにあるのかを、アンケートなど手法を組み合わせて早急に追求することが大切です。

アクセスログの見方に慣れてくると、ホームページ構成の問題点が見えてきます。一番見てもらいたいページに、スムーズに到達してもらうにはどうすればよいか、アクセスログから学ぶことはいっぱいあります。アクセスログを読んで、お店の店主のように、来店者の行動パターンから問題点が見えるようになれば、オンラインショップの管理者として一人前に近づいた証拠と言ってもよいと思います。

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 ◎初出:2004年7月5日
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「オンラインショップ運営のコツ」(5)

第5回・オンラインショップ運営者の日常業務

オンラインショップ運営者の日常業務は、言い換えればホームページを管理、運営する「ウェブマスター」の業務と同じです。なぜなら、オンラインショップを運営することは、まさにウェブマスターの業務そのものだからです。

では、ウェブマスターは、日常、どのような業務をこなしているのでしょうか。これを理解するためには、ウェブマスターの3つの「顔」を知っておく必要があります。

ホームページを企画、制作する「コンテンツマスター」
サーバの保守を行う「サーバマスター」
メールの問い合わせに返事をする「メールマスター」

ホームページの担当者というと、イメージ的にはコンピュータに詳しく、プログラマに近い仕事だけをしていると思われがちですが、ウェブマスターの守備範囲は非常に広いのです。

コンテンツマスターはホームページを作るのが役目ですが、決して「作るだけ」の人ではありません。どのようなコンテンツを作れば、アクセスを増やすことができるのか、そして、費用対効果のバランスは取れているか、など、経営者的な判断も要求されます。

ホームページの制作自体は、外部の制作会社に依頼してもかまいませんが、制作スタッフに的確に指示をするには、ある程度、ホームページ制作に関する知識と経験も必要になってきます。

サーバにつきましては、レンタルサーバを利用するのが実践的でしょう。サーバの技術的なメンテナンスは、プロバイダに委託できますが、それでもサーバの構造を正しく理解した上で、どんな仕掛けを組み込むかを決定したり、ホームページの適時更新を行ったりできなければなりません。いわば、レンタルサーバをリモートコントロールする方法を身につける必要があります。

メールマスターの業務は、メールソフトを使用するだけなので、一番ローテクだと言えないこともありません。が、お客さまとの直接のコミュニケーションをはかり、商売に結び付けるという、一番重要な部分でもあります。

インターネットで問い合わせてくる人たちに、会社を代表して返答するわけですから、責任も重大です。オンラインショップとして成功するかどうかは、「メールマスター」の業務が鍵を握っていると言ってもいいでしょう。

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 ◎初出:2004年6月28日
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「オンラインショップ運営のコツ」(4)

第4回・個人情報取り扱いは慎重に

オンラインショップを運営していくと、おのずとお客さまのリストができてきます。さらに、顧客管理によって、過去の購買情報のデータなどが蓄積され、非常に貴重な個人情報データベースとなります。当然ながら、これら個人情報の取り扱いには、最新の注意が必要です。

顧客リストを転売するなどは論外ですが、ちょっとした不注意で個人情報が漏洩してしまう可能性もあるのです。

例えば、プレゼントやアンケートを実施する際、集まった回答をサーバに蓄積する方法が取られることが多いですが、保存する場所を間違うと、データがそっくりブラウザから覗き見されてしまう危険性があります。

また、よくあるのが、顧客リストにメールマガジンなどを一斉配信する際に、誤って「宛先」欄に、顧客リストを羅列してしまうケース。これをやってしまうと、受け取った人には、他の受取人のメールアドレスが全部見えてしまい、結果として、顧客リストが流出したことになってしまいます。

あってはならないことですが、万が一に個人情報を誤ってネットに流してしまった場合は、できるだけ早く正直に事実を公表したほうがいいでしょう。希ではありますが、トラブル対処の姿勢が評価されて、逆にお客さまから信頼を得たという例もあります。ここでも「情報開示」の内容と速度が問われることになります。

購買記録やアンケートの回答データなど、個人情報の取り扱いは、慎重の上に慎重を期すくらいの心構えで望みたいものです。

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 ◎初出:2004年6月21日
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「オンラインショップ運営のコツ」(3)

第3回・押さえておきたい法律知識

オンラインショップを始めることは、法人であれ個人であれ、事業を開始することに他なりません。よって、税務署等への届け出は必要になります。

オンラインショップという業態自体には、特に許認可は必要ありませんが、取り扱う商品やサービスによっては、各種届け出が必要になる場合があります。主なものをあげてみますと、アルコール類の販売には酒販免許が必要ですし、骨董品や中古品の売買には、古物商としての届け出が必要になります。また、ホームページを使った情報サービスには、業態によって一般第2種電気通信事業の届け出が必要になる場合もあります。

インターネットは自由なマーケットですが、もちろんルールはあります。基本的には、日本の商法などの法律が適用されます。インターネットに国境はありませんが、それだけにオンラインショップが行う商行為に対して、どこの国の法律が適用されるか、見解はまちまちです。物理的にレンタルサーバの位置がアメリカにあったり、インターネットで簡単に外国にペーパーカンパニーを作れることも、問題をさらに複雑にしています。

我々が日本在住者を対象にしたオンラインショップを開業する場合、基本的に適用されるのは日本の法律です。ただし、サーバには世界中からアクセスできるわけで、そうすると情報を世界に配布する行為とも取られますので、思わぬ落とし穴に落ちる危険性もあります。

店舗が実在せず、店主の顔が見えないオンラインショップにとって、お客さまの信頼を勝ち取ることが成功の第一歩となります。

デザイン的に優れたホームページが信頼を得る最大の手段、と思っている人もいるかもしれませんが、お客さまの立場にたってみると、最も重要なのはショップの運営者に関する情報がどこまで開示されているか、という点です。情報はどこまで開示すればよいのでしょうか?これは、運営者の事情によってまちまちだと思われます。しかし、基本は「公開できる情報はすべて公開する」ことです。

繁盛しているオンラインショップをいくつかチェックしてみましょう。売れているショップは、デザインセンスや品揃えが優れているだけでなく、よく観察すると、さりげなく運営者に関する情報を開示する努力をしている場合が多いのです。

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 ◎初出:2004年6月14日
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「オンラインショップ運営のコツ」(2)

第2回・専門分野を活かす商品ラインナップ

扱う商品を決める際に、やはり中心に考えたいのが、これまで仕事や趣味で慣れ親しんだ「専門分野」です。

オンラインショップの成功例を見ても、インターネットを始める以前から、その商品一筋でやってきた人が多いようです。

実際、商売として考える場合、いかに売れそうだと判断しても、全く専門知識ない商品を新たに扱うには、無理があるように思います。よく知っている商品、愛着を持てる商品が、あなたにとって最有力候補であるべきです。

オンラインショップのメリットの一つは、地方在住でも全国を商圏にした販売ができること。実際に、大都市圏以外の電子商店も着実に増えています。地方在住の人にとって、さらに武器となるのが、地元の特産品です。全国的に認知度が低かったり、商品としてのクオリティが今一つだったりと、クリアすべき問題もあると思いますが、地方在住の人は、地方であることを強みに変えて、地元の特産品を販売してみてはどうでしょうか。

うまくいけば、地場産業の活性化につながるということで、地元の観光協会や商工会議所などが支援してくれる可能性もあります。

身近な例としては、オーダーメードのスーツを販売して売上を伸ばしているバーチャルショップが岡山県にあります。生地や形式を指定すれば、自分のサイズのスーツを作ってもらえ、利用者からも好評です。問題は採寸ですが、今着ているスーツを送るか、あるいは店主が採寸に出かけていくこともあります。この部分はアナログですが、別にオンラインショップだからといって、すべてをインターネットで電子的に処理しなければならないことはありません。

オーダーメード商品は、これからもますます伸びていくでしょう。世界にたった一つしかない商品、つまり「希少性」と「パーソナルタッチ」というヒット商品の2つの要因を兼ね備えているのですから。

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 ◎初出:2004年6月7日
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「オンラインショップ運営のコツ」(1)

第1回・オンラインショップに向いている商品

オンラインショップも、広い意味では通信販売の一形態ですので、「オンラインショップに向いている商品」は、通信販売に向いている商品とほとんど同じと考えればよいでしょう。

しかし、オンラインショップの場合、従来の通信販売ではむしろ「向かない」と思われた商品でも十分ビジネスになる可能性はあります。

通信販売の基本は、雑誌や新聞等に広告を出して、豪華なカタログを配布して注文を受け付けるという形です。その広告費用とカタログ制作費用に莫大なコストがかかるのが難点です。ですから、「単価が高く、利益率のいい物」を厳選して取り扱いを行わざるを得ません。

ところが、オンラインショップの場合、広告費用、カタログ制作費用にあたる部分は、努力次第でほとんどゼロにすることも可能ですので、取り扱える商品の範囲はグッと広がります。

こう考えると、オンラインショップに向いていない商品は、「売れない商品」くらいでしょう。店頭で売れている商品であっても、やり方が下手だとオンラインショップで売れるとは限りませんが、店頭でお客さまにソッポを向かれる商品は、いくらインターネットで宣伝しても、やはり売れないでしょう。

これまでに成功事例が少ない商品は「向いていない」と考えるのは時期尚早と思います。むしろ、本当は有望な商品なのに、大手がまだ目をつけていないニッチなジャンルが狙い目と言えるのではないでしょうか?

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 ◎初出:2004年5月31日
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「ネットモール出店のポイント」(6)

第6回・ネットモールで成功するための課題

ネットモールに出店はしたものの、売上がほとんどなくて半年で撤退するショップもある。取扱商品自体の実力が足りないこともあるだろうが、失敗するショップは、やるべきことが十分にできていない、つまり努力不足と判定できるケースがほとんどである。

努力を怠った理由としては、ネットモールのブランド力を過信しすぎることがあげられる。ネットモールに出店さえすれば、自然と注文が入ってくる、という勘違いである。有名ネットモールの「のれん」による集客力を期待するのは当然かもしれないが、それだけで繁盛するほど甘くはない。むしろ、大手モールに入れば、モール内での厳しい競争に勝ち抜かなければならない。どれだけ独自性を打ち出して、他のショップと差別化できるか、という視点を忘れてはならない。

ネットモールのマーケティングツールの中に、メールマガジン発行機能がある。そのためか、ほとんどのショップがメールマガジンを発行している。しかしながら、他社がやっているから、という理由で、あまり目的意識の感じられないメールマガジンも目に付くようになった。数年前なら、メールマガジンを発行すること=メールマーケティングの実践、と評価されてきたが、今では面白くないメールマガジンをダラダラ発行することはかえってマイナスになる。無理して定期発行するより、本当にお客が望んでいる情報をタイムリーに伝え、コミュニケーションを行うことが重要である。

本当のメールマーケティングの実践は、お客のことをより知ろうという努力をすることから始まる。これは、ネットモールに出店しても、独立したショップを運営していても同じことである。

ネットモールに出店して、オークションや共同購入などのプロモーションを行うと売上は確実に伸びる。しかし、売上に応じた出店料も高くなるし、オークションや共同購入での販売は利益率が低下しがちなので、必ずしも利益が伸びるとは限らない。

ネットモールで成功するためには、単に売上高だけでなく、新規顧客獲得コストやリピート率、客単価など評価となる指標を継続的に把握して、臨機応変にプロモーション手段を見直していくことも重要になる。そのためには、ネットモール側が提供するログ解析ツールなどを使って、ショップの利用状況を数値的に把握しておかなければならない。

こう見てくると、ネットモール出店は、インターネットでの販路を開拓した中小企業にとって、有効な選択肢の一つということがわかる。ネットモールの役割と特性を正しく理解して活用していけば、直接的な売上増という成果に加え、ネットマーケティングのノウハウを吸収して、様々な形で応用できるのである。

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 ◎初出:2004年5月17日
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「ネットモール出店のポイント」(5)

第5回・出店するネットモールの選び方

ネットモールへの出店を検討する際、最初に考慮すべきは、自社の業態と取扱商品に合ったネットモールはどこか、という点である。

自社のオリジナル商品ならば、大手のネットモールでも、そのジャンルに特化した専門店モールでも候補になりうるだろう。しかし、他社でも自由に取り扱える商品が中心のショップは、大手のネットモールは避けたほうがいいかもしれない。なぜならば、同じ商品を扱っているショップがすでに出店している可能性が高く、モール中での競争にエネルギーを浪費してしまう危険性があるからである。

事前に、自社と競合しそうな商品を扱っているショップがどのくらい入居しているか、それらに価格やサービスで十分対抗できるかを調査しておこう。逆に、すでに似た商品を扱うショップが存在していても、価格やサービスで差別化が可能と判断できる場合は、大手モールに参戦したほうが有利な場合もある。

マニアックな商品を扱っている場合は、その分野に特化している小さなモールも候補にあげていいだろう。モールの知名度はある程度必要だが、すでに入居しているショップと相乗効果が期待できるネットモールがあれば理想的である。

ネットモールを比較検討する際、やはり大きな要素となるのが「出店費用」である。最近では売上に応じた従量制を一部採用しているネットモールが増えていて、売上が伸びてくれば、その分、毎月支払う費用も増える。

見込み客からの資料請求や懸賞の応募数、メールマガジンの配信数などが一定基準を超えると、追加料金が発生するネットモールもある。これらの基準をオーバーするということは、商売が繁盛していることを意味するが、これらの費用も積もれば結構大きな額になってしまう。ネットモールが提供する機能が充実するにつれ、それを利用する際の料金も複雑になってきている。

ネットモールの中には、出店条件を法人のみ、としているところもある。個人でも出店可能だが、審査をパスしなければならないなど、条件が厳しくなる場合もある。これらの条件は、ネットモールのホームページにも概要が記載されている。

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 ◎初出:2004年5月10日
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「ネットモール出店のポイント」(4)

第4回・出店ショップへのサポート

さらに、ネットオークションや共同購入が行えるシステムや、顧客データベースと連動したメールマガジンを大量に配信できるシステムなど、直接商売に結びつくマーケティングツールが充実してきている。これらのマーケティングツールを使いたいがゆえに、独立したネットショップからネットモールに鞍替えする企業の少なくない。

電子決済など、ネットモールが用意した決済手段が利用できるのもメリットといえる。独立したネットショップで、個別に電子決済の契約を結ぶ際は、審査が厳しくなるのが一般的。ネットモールに出店することで、代金の支払い方法に幅ができ、ひいては利用者の満足度向上につながる。また、ネットモールと契約している物流業者の配送サービスを利用できる利点もある。

楽天市場では、出店者を対象に、講習会やセミナーを積極的に開催している。個別で相談に応じることもあり、専任のコンサルタントを大幅に増員している。

これらのコンサルティングサービスは、モール出店ショップのみを対象に提供されているもの。講習会に参加して、当初月商50万円程度のショップが、1年後には売上を10倍に伸ばした、という例も珍しくないという。

ネットモールには、以前からの出店者が実施してきたプロモーション方法や、その効果測定のデータがノウハウとして蓄積されてきている。このノウハウを活用させてもらうことで、成功までの道のりを大きくショートカットすることも可能なのである。

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 ◎初出:2004年4月26日
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「ネットモール出店のポイント」(3)

第3回・ネットモールを利用するメリット

ネットモールの人気の秘密は、あそこへ行けば欲しい商品がたいてい見つかる、という利便性である。楽天市場には7,350のネットショップが出店していて、その取扱アイテム数は630万点を超える。しかし、商品データベースが共有されているため、条件検索をかければ、ショップをいちいちまわらなくても、欲しい商品がすぐに見つかる。

集客力に大きく貢献しているのが、「オークション」と「共同購入」である。オークションは、たとえば1円からスタートするものもあり、うまくいけば通常価格よりかなり安く購入する権利を得ることができる。共同購入は、あるアイテムを買いたい人が集まれば集まるほど、金額が下がるという仕組み。こういったユニークな購入方法を楽しめるのも、ネットモールの面白さである。

ここ数年、ネット販売に関するトラブルも多発している。消費者からすると、有名企業が運営するネットモールであれば、トラブルが発生しても仲裁してもらえそうだから安心という心理が働く。これも大手ネットモールが売上を大きく伸ばしている一因だろう。

ただ、ネットモール全体で行われるプロモーションには参加が義務付けられるほか、独自の活動も制限されるなど、ネットモールの「のれん」のもとでの規律が求められる点は、ややデメリットといえるかもしれない。

中小企業がネットショップを独自に立ち上げる際、ハードルになるのがホームページの制作である。単に商品を紹介したページを作るのではなく、商品の追加、入替え、値段の変更などを考慮して、商品データベースと連動した仕組みを作っておかなくては、取扱アイテム数が増えれば管理しきれなくなる。

その点、ネットモールの売り物の一つは、データベースと連動したホームページを、ブラウザの操作だけで簡単に作る機能が提供されていることである。ホームページ制作経験やデータベースの知識がなくても、商品データベース連動型のページを作ることができる。

ネットモールに出店すれば、買い物かごと呼ばれるシステムや、受注データをデータベース化するシステムがセットになっていて、顧客管理がスムーズに行えるようになっている。

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 ◎初出:2004年4月19日
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「ネットモール出店のポイント」(2)

第2回・ネットモール人気の秘密と変わりつつある役割

ネット上には、ネットモールに出店せずに、独立したショップとして成功しているサイトも多い。しかしながら、楽天市場に代表されるネットモールでの成功例を見ると、大きな特徴があることに気づく。それは、事業が軌道に乗るまでの期間の短さ、である。

前述の成功事例では、「欧州職人館」は開店2年後に月商600万円を達成、「海そうシャンプーとハーブのお店」にいたっては、わずか開店後1年で月商800万円の繁盛店に成長を遂げている。

ネットモールの人気の秘密は、ネット販売をスタートさせるための設備や機能がすべて揃っており、事業を軌道に乗せるまでの期間を大幅に短縮できることにある。インターネットが普及し始めた1995年頃、ネットモールという業態はすでに存在していたが、当時の役割は「商売をする場所」を提供する、つまりレンタルサーバ的な役割が中心だった。最近では、ネットモール運営企業が、便利なマーケティングツールを用意するだけでなく、その活用方法をコンサルティングする「販売支援サービス」に力を入れるようになっている。それに伴い、以前は月額固定の料金体系が、最近は一部売上やツールの利用頻度による従量制の採用が一般的になってきている。ネットモールの役割が大きく変化していることがわかる。

売上に応じて受取る報酬額が増えるので、ネットモール運営企業は、過去のノウハウを活かした販売支援を強化している。これが、ネットモールに出店したショップの中から、次々成功事例が生まれる背景の一つになっている。

ネットショップを成功させるには、「集客力」、「システム」と「ノウハウ」の3つが揃わないと難しいといわれる。もちろん、独立したネットショップでも、成功しているサイトは数多くある。これら3つの要素を網羅するには、大きな先行投資と軌道に乗せるまでの期間を見込んだ中期的な事業計画が必要となる。しかし、中小企業の場合、できるだけ少ない投資で、成果を早く数字として出したい、というのが本音ではないだろうか。そこで、費用を最小限におさえ、事業の成果を出すまでの時間を短縮する手段として、ネットモール出店という選択が注目されているのである。

独自のネットショップを立ち上げる場合に比べて、ネットモール出店にはどのようなメリットがあるかを取り上げてみよう。

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 ◎初出:2004年4月12日
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「ネットモール出店のポイント」(1)

第1回・ネットモール出店は繁盛サイトへの近道

インターネットで商品を販売する「ネット販売」の市場規模が、日本でも急成長している。シンクタンクの調査によると、2003年には対消費者向けのネット販売の売上総額が1兆円を突破したという。快適にインターネットを常時利用できるブロードバンド環境の消費者が増えるにつれ、ますますネット販売は市場規模を拡大していくことは間違いない。

中小企業にとって、インターネットを新しい販売ルートの一つとして確立できれば、厳しい競争を勝ち残るための切り札にもなりうる。 しかしながら、市場規模の拡大に伴い、インターネットで商品やサービスを販売するサイトの数も急増している。繁盛するサイトも増えているものの、サイト開設後、ほとんど売れずに閉鎖に追い込まれるサイトも少なくない。大手企業が大規模なサイトを構築して本格的に参入しており、中小企業がネット販売で成功することは、決して簡単とはいえない。

中小企業や個人商店の運営するサイトの中から、次々成功事例が誕生している場所がある。複数のネットショップが集結して、あたかも商店街のような集合体を形成している「ネットモール」と呼ばれるショッピングサイトである。

日本だけでもネットモールは大小合わせると、すでに500サイト以上が営業中と言われている。全国的なブランドを確立できている有名ネットモールは一握りに限られるが、繁盛するネットモールには出店希望サイトが集中し、有名ネットモールはますます巨大化する傾向がある。日本最大級の規模を誇る「楽天市場」の場合、モールに出店しているサイト数は7,350で、それらのサイトが扱うアイテム数はのべ6,376,000点にものぼっている。

楽天市場には、月商1億円のパソコン・電化製品販売サイトや、月商5000万円のワイン販売サイトなど、全国的に有名なサイトも出店しているが、特筆すべきは、ユニークな成功事例が多いことである。全国的には知られていない商品、あるいはオリジナルの商品をメインに扱っているにもかかわらず、年商ベースで5000万円を超える事例が続出している。

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 ◎初出:2004年4月5日
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「需要創造のITマーケティング」(2)

第2回・対消費者販売と企業間取引

ITマーケティングにも様々な業態やビジネスモデルが存在するが、日本における現状は、ウェブサイトで消費者に直接商品やサービスを販売する「対消費者販売」と大手メーカーが資材調達などに導入している「企業間取引」に集約できる。

対消費者販売の中心は、ウェブサイトで商品やサービスを販売する「ウェブ通販」である。店舗を構える必要がなく、少ない投資でスタートできるため、ここ数年で新規参入する企業が急増した。大手シンクタンクの調査でも、すでに日本だけで約4万サイトの「バーチャルショップ(仮想店舗)」が営業を行っているという。

現在、成功しているといわれるウェブ通販の事例を抜き出してみると、見事に二極分化傾向が見られる。つまり、豊富な資金力を持つ企業が、高度なデータベースの構築により、圧倒的なスケールメリットを実現して年間億を超える売上げをあげているパターンと、ほとんど個人商店のレベルのサイトが、月数百万円の売上げを達成してなんとか経常的に黒字になっているパターンである。

一方、「企業間取引」は、主に次の3つに分類できる。

1、製造業者による「資材調達」
2、製造業者や商社による「卸売り」(販売店の営業支援を含む)
3、マーケットプレイスにおける「ビジネス・マッチング」

1の資材調達とは、主にグループ内、系列内の取引を電子化しようというもので、イニシアチブを取る大手メーカーが調達コスト削減を狙って実施するケースである。

2は、すでに取引のある販売店をインターネットで組織化して、売れ筋商品の最新情報の提供や受注の効率化を図るもの。

3は、最近注目されている形態で、「売り手」と「買い手」、もしくは「発注者」と「受注者」をインターネット上でマッチングさせてビジネスを成立させる機能を持つ。特定業界における余剰在庫品の売買や、アウトソーシングの代行などがすでにビジネスとして成立している。

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 ◎初出:2004年3月15日
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「需要創造のITマーケティング」(1)

第1回・ITマーケティングの優位性

ITマーケティングは、特定の業種、規模の企業にのみメリットがあるわけでない。すべての企業にとってメリットがあるというより、むしろ、ITマーケティングに取組まない企業は、どのような業種、規模の企業であれ、大きなハンデを負う、ということを意味する。しかし、現状では、ITマーケティングに対する理解が不十分なために、そのメリットを活かしきれていない企業が多いように思われる。ITマーケティングで効果を上げるためには、ITマーケティングに取組む目的や、その優位性について正しく理解しておく必要があるだろう。

ビジネス面から見た場合、インターネットを活用したITマーケティングは、三つの優位性を備えている。「リーチ」、「バラエティー」、「インタラクティブネス」である。

1、規模の経済を実現するリーチ

リーチとは顧客として取り込むことが可能な範囲を意味する。ウェブサイトによる直販は世界中を商圏にできる。たくさんの品を売ることにより、仕入れ単価を有利に交渉することができる。1つあたりの販売管理費も少なくなる。

一般的に企業のコストは、生産量にかかわらない固定費と生産量に比例する変動費に分解できる。そして、単位当たりの変動費は製品の生産量が増えても一定であるが、単位当たりの固定費は生産量が増えると低下する。すなわち、固定費の部分は規模が大きくなればなるほど低コストとなる。

生産、マーケティング、広報宣伝における規模の経済を享受するためには、ある程度の規模の顧客層が必要だ。ITマーケティングにおけるリーチの優位性は、規模の経済を実現する。

2、スコープの経済を実現するバラエティー

既存の店舗は空間的制約を受ける。店舗内に配置できる商品アイテム数や商品のカテゴリーは限られている。一方、空間的制約のないウェブサイトでは、いくらでもアイテム数を増やすことができるし、カテゴリーも増やせる。

さらに、ウェブサイトでは、ジャンルごとのレイアウトを採用し、同時にテーマによるレイアウトを併用するということが可能だ。例えば、すき焼きコーナーには、野菜、牛肉、豆腐、卵などが陳列され、クリスマス・コーナーには、ケーキやシャンペン、ツリー、電飾、キャンドルなどが陳列される。しかも、顧客一人一人の嗜好に合わせて、動的にレイアウトを構成することさえできる。

また、ひとたび訪れてくれた顧客に対し、様々な商品を様々な形で提案できる。商品やディスプレイの仕方におけるバラエティーの優位性は、スコープの経済を実現する。

3、深さの経済を実現するインタラクティブネス

ウェブサイトでは、商品やサービスに対する市場の反応を、生産者が直接かつ迅速に入手できる。各顧客の属性、購買行動などが日々蓄積され、顧客一人一人について、より深く知るようになる。それらのデータを統計的に処理をして、商品企画に役立てることもできるし、顧客の特性に応じたワン・トゥ・ワン・マーケティングを実践することもできる。

従来、このようなことはとても手間のかかることであったのだが、ネット上では、リピート客がウェブサイトにアクセスした時点で、その顧客の属性、購買履歴などデータベースに蓄積されている情報を参照して、その人専用の対応を自動的に行うことができる。

顧客単位に集計を行うと、新規客による初回の発注額よりも、リピート・オーダーの平均発注額の方が概して高くなる。インタラクティブネスの優位性は、深さの経済を実現する。

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 ◎初出:2004年3月8日
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